逆効果3/冬場にオートエアコンをつけ28度に設定する
暖房はエアコンを使わなくてもできる。冷房はエアコンのスイッチをONにしなければ、冷風は出ないが、暖房は温度調節を高温にするだけで暖気が出るので、エアコンをONにする必要はない。
これを知らない人が実に多い。家のエアコンと同じようにエアコンスイッチを入れて、オートエアコンの温度設定を28度や30度にする人が意外に多いのだ。クルマはエンジンという熱源があるため、冷却損失を活用する暖房は非常に効率のいい空調なのだ。
家庭用エアコンの場合は冷房も暖房もエアコンが作り出しているがクルマの場合、エアコンは除湿と冷房を行なっているだけで、暖房はエンジンの冷却水を使ったヒーターによって実現している。
しかしヒーターだけの暖房は使い方を間違えたり、気象条件によっては危険なこともあるので、理解したうえで使い分けることが重要だ。
エアコンの除湿機能を組み合わせることで除湿暖房を実現している。外気温が低い場合は、内気循環モードとして室内の空気を循環させて暖めた方が、室内温度は早く上昇させることができる。
しかし、内気循環は室内の空気だけを利用しているため、急激に条件が変わってしまうことがあることに注意したい。というのは乗員の呼気や発汗による湿度上昇はウインドウの曇りを発生させる原因となるからだ。
急激に曇ることで視界を奪われることもある。外気導入になっていれば、湿度の低い外気を直接ウインドウ内側に当てることでも曇りは防げるが、すでに曇ってしまった場合は、ヒーターだけで曇りを解消させるのは時間がかかる。
もしウインドウが曇ってしまった場合は、曇りをとるデフロスターとデフォッガースイッチを押す方が手っ取り早い。扇方の枠に縦に3本のラインが入っているのがデフロスタースイッチで、長方形の枠に縦に3本のラインが入っているほうがデフォッガースイッチだ。
デフロスタースイッチはフロントウインドウに暖かい風を送ることによって曇りを取り除く。デフォッガースイッチはリアウインドウにプリントされた電熱線でガラスを暖め、霜や曇りを除去する。
また、エアコンをONにすれば除湿暖房になるから、曇りの問題は解消される。もしウインドウが内側から曇ってきて、エアコンがオンになっていなければ、ACのスイッチを押すことでコンプレッサーが駆動され、みるみる曇りが解消される。
ただし、視界を失うほどの急激な曇りが生じた際には、エアコンを入れるだけでなく、周囲の通行を確認しながら左に寄ってハザードを点灯して曇りが解消されるまでは停車するようにしたい。
エアコンを入れても曇りが解消されないなら、それは吹き出し口の選択を間違えているか、エアコンのクーラーガス(冷媒)が抜けていて除湿ができなくなっている状態のどちらかだ。
暖房は、エンジンの廃熱を利用しているので燃費にあまり影響しないが、エアコンの冷房で使われるコンプレッサーはエンジンで動かしているので、そのぶん燃料を使い、燃費も悪くなる。
暖房の送風の強弱による燃費への影響もそれほどはないが、朝方冷えている時に車内を暖かくするための暖機運転と高温および強い送風の設定はこのかぎりではない。
さて、冬場に最適な温度設定は何度なのか? エンジンをかけた後しばらくして車内が暖まってきたら、温度設定は20度に設定するのがよいだろう。
高めの28度に設定して頻繁に暖房のスイッチをON/OFFにしている人がいるが、暑すぎたり寒すぎたりと温度の変化が激しく、体調を壊す原因にもなるので避けた方がいい。
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コメント
コメントの使い方〉ハイオクガソリンのなかには、レギュラーガソリンよりも清浄剤が多く含まれているから、ハイオクを入れてもいい。
今のハイオク、ほとんど洗浄剤は入ってないでしょ?
そもそも、レギュラー車にハイオク入れたところで燃焼効率が下がる(燃えにくくなる)んだから、逆にカーボンが溜まるんじゃないの?