日産「マグナイト」の販売が好調のようだ。マグナイトは、日産が2020年12月よりインド市場で販売している、全長4メートル未満のコンパクトなクロスオーバーSUVだ。日産によると、これまでに累計17万台を販売したという。なぜマグナイトは成功できたのか!?? 日産「マグナイト」の魅力と日本導入の可能性について考えてみよう。
文:吉川賢一/写真:NISSAN
【画像ギャラリー】インドで大ヒット!! ぜひ日本にも欲しい、日産のコンパクトSUV「マグナイト」(7枚)画像ギャラリーコンパクトカーの人気が高いインドで認められたマグナイト
日産「マグナイト」のボディサイズは、全長3,994mm×全幅1,758mm×全高1,572mm、ホイールベースは2,500mm。国内で販売されているモデルでサイズがもっとも近いのは、同じくインド生産のスズキ「フロンクス」だが、ダイハツ「ロッキー」/トヨタ「ライズ」とも、全幅はややワイドながら、全長はほぼ同じだ。パワートレインは1.0L直3 NAエンジンとターボエンジンで、マニュアルトランスミッションとCVTを設定している。
インドでは、全長4メートルを下まわる小型車は、購入時にかかる物品税が20パーセントから10パーセントに半減される特例があるため、小型車は4メートルを超えない範囲でつくられることが多い。前出のフロンクスも全長3,995mmだ。
このため、インド市場ではコンパクトクラスの人気が非常に高く、多くの小型車が乱立していることから、ユーザーは厳しい目を持っている。そんなインド市場でマグナイトは認められたわけだ。
最上級グレードでも約162万円!! 装備も充実
マグナイトの魅力は、なんといってもその価格。エントリーグレードで61万4000ルピー(約107万円)、豪華装備の最上級グレードでも92万7000ルピー(約162万円)と激安なのだ。
もちろん安いだけでなく、2024年10月には初のマイナーチェンジが行われ、デザイン改良や先進技術の追加、安全装備追加なども行われた。エクステリアは、さらにボリューミーで塊感のあるデザインとなり、フロントとリアにはLEDライトを採用、2カラーのアルミホイールやシルバー色ルーフレールを組み合わせた。
インテリアにも新たにTFTディスプレイを採用したほか、Apple CarPlayとAndroid Auto、ワイヤレススマートフォン充電器も搭載し、4色アンビエント照明も採用している。他にも、リモートエンジンスタート、降車時オートロック接近時アンロック機能、冷却機能付きグローブボックス、エアイオナイザーなどを新採用。全グレードに6エアバッグと、自動調光リアビューミラーも採用となった。
仮に日本仕向けがあるならば、上級モデルクラスの装備内容に加えて、踏み間違い急発進抑制など、先進運転支援装備を充実させて欲しいところだが、(もちろん日本で販売されるとなると、インド価格よりも高くなるだろうが)それでも相当にコスパのいいクルマといえると思う。
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