いよいよお披露目となった、スバルの新型「フォレスター」。期待されていたストロングハイブリッドのほか、ガソリンターボも設定されるなど、国内では、ひと足早く新型へと切り替わっていた海外市場でもまだ設定されていないラインアップでの登場となるようだ。
はたして新型フォレスターはどんなモデルとなったのか、その実力は!?? スバルの魂といえるフォレスターの新型モデルの詳細をご紹介しよう。
文:吉川賢一/写真:SUBARU
【画像ギャラリー】遂に登場!! いよいよお披露目となったスバル新型「フォレスター」(16枚)画像ギャラリーフルモデルチェンジとしては「パーフェクト!!」といえる内容
今作が通算6代目となる新型フォレスターは、従来型同様に、2+3人乗りの5名乗車のSUVだ。従来モデルの使い勝手のよさを継承しながら、デザインは細部にわたってブラッシュアップされており、プレミアム感が一層増している。
グレードは、ストロングハイブリッドのPREMIUMとX-BREAK、ターボエンジンのSPORTの大きく3つ。それぞれにアイサイトXが搭載される「EX」グレードが用意されている。おそらく販売のメインは「PREMIUM EX」になるだろう。
エクステリアは、従来型のアグレッシブだったフロントマスクは落ち着き、洗練されたカーブラインによって、カッコよさが増している。フロントグリルがやや大型化したぶん、スバルマークがより際立って見えるような気もする。フェンダーアーチモールも、ラウンド型から角型となったことで、タイヤの存在感が増して迫力がアップしているし、横一直線のリヤコンビランプも新しさとスタイリッシュさを手に入れた。
インテリアは、基本的にはキープコンセプトながら、レヴォーグやクロストレックなど、スバルの最新機種と同じデジタルアイテムをインストールした。なかでも、縦型大画面センターディスプレイは、エアコンやラジオ、ナビ、スマホ連携など、やりたいことをひと通りできるようになっている。縦型であるだけに、運転中は画面下部の操作が難しいが、運転に必要なインフォメーションはほぼ上段に揃っているので、慣れれば操作感に問題はないだろう。
また、運転席シートのショルダー部分が削られたおかげで、後方確認や後部座席の乗員との会話がしやすくなっている。大きな改良点はこんなところだが、確実に正常進化をしており、フルモデルチェンジとしては「パーフェクト」といえるのではないだろうか。
「アメリカナイズ」されすぎなかったのがうれしいポイント
今回のフォレスターのフルモデルチェンジで、もっとも嬉しく感じるのが、ボディサイズの拡大を最小限に留めてくれたことだ。海外市場でも販売される国産車がフルモデルチェンジをすると、「顧客の声に応えるため」として、ボディサイズをドカンと拡大するのが定石だが、新型フォレスターは、従来型の全長4640mm×全幅1815mm×全高1730mmに対し、全長4655mm(+15)×全幅1830mm(+15)×全高1730mm(±0)、ホイールベース2670mm(±0)と、ほぼ同じサイズで収まった。
また、最小回転半径5.4m(これが素晴らしい!!)も維持。従来型同様に、狭い場所での取り回し性能は、ミドルサイズSUVの中ではトップクラスだ。
燃費が改善したことも嬉しいポイントだ。ストロングハイブリッドの設定によって、従来型のe-BOXER(14.0km/L)から約25%向上した18.8km/Lに改善。燃料タンク容量も従来型の48Lから63Lに増えたことで、昨今の燃費のいいクルマの目安でもある「1給油=1000km走行」を計算上達成することに成功した。また、ひと足先に新型へと切り替わっていた海外市場ではまだ設定されていない、2.5Lボクサーエンジン+モーターのストロングハイブリッドユニットが新型登場の当初から設定されたことも、日本のスバルファンにとってかなり嬉しいものがあるのではないだろうか。
もうひとつ、レヴォーグやレガシィアウトバックが使うフルインナーフレーム構造の新ボディを採用したことで、高剛性と軽量化の両立を実現したことも、ファンとしては嬉しいポイントだ。あの剛性感ある静かで滑らかな走りや、軽快で上質なハンドリングが新型フォレスターでも味わうことができるわけで、魅力的に仕上がっている姿が容易に想像つくだろう。上質な走りは運転に余裕をもたらし、疲れにくさにも大いに貢献してくれるはずだ。
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