【クルマを長期間動かさないとどうなる?】「せめてエンジンだけでもかけろ」は大間違い!


タイヤの空気圧は1ヵ月約5~10%低下する

タイヤの空気圧は約1カ月で20~30kPa(実測値)は確実に低下するという。 指定空気圧は180~200kPa程度が一般的だったが最近では230~270kPaのクルマも出てきた。1カ月に1回はタイヤの空気圧をチェックしたい

 平成モデル以降のクルマに採用されているゴムパーツの耐久性は格段に向上。1~2カ月、放置したからといってただちに問題になることはないが、「半年以上」の乗らずに放置は極力、避けたい。

 なお、同じゴムパーツのタイヤは適正な空気圧(自動車メーカーの指定空気圧で、一般にBピラー周辺に表示されている)が充填されていることで初めて本来の性能を発揮するが、空気圧はタイヤが正常な状態でも自然に低下してくる。

 その低下率は乗用車用タイヤでは1ヵ月で約5~10%。空気圧モニターが設置してある筆者のクルマによる実測値で20~30kPaは確実に低下する。

 空気圧不足によるタイヤが潰れた状態で長期間、放置した場合、当然、変形の度合いも多くなる。

 変形しないまでも不足したままでは走行時にタイヤの性能を発揮できないばかりか、偏摩耗を起こしたり損傷したり、最悪のケースでは事故につながる恐れも。

 走る距離が短く、駐車期間が長くなるほど、空気圧チェックも疎かになりがち。乗らなかったとしても最低でも「1カ月に1度」は空気圧のチェックを。そして、必要に応じて補充することで適正な空気圧を維持したい。

ガソリンの劣化しない保管限度は6ヵ月程度

JXTGエネルギーではガソリンが劣化しない保管限度を6ヵ月程度としている

 意外に知られていないが、ガソリンを長期間、空気に触れたまま放っておくと揮発成分が飛んでしまうことで燃焼しにくくなり、残留物が酸化することで異様な臭いを発するようになる。

 茶色く変色してドロッとしてくることから整備業界では「腐る」という表現がよく使われる。

 このガソリンの劣化、キャブレター仕様の古い車両にとって致命的。通路が詰まって燃料が供給されなくなるからで、近年のインジェクション仕様のクルマであっても噴射ノズルが詰まるなど不調の原因となる。

 しかも、「引火性」のガソリンは気化することで始めて発火するため、腐る(揮発成分が飛んでしまう)とエンジンがかかりにくくなり、かかったとしても異常燃焼を起こすため不安定で、まともに回らなくなる。

 このため、ガス欠寸前といった極端に少ない状態のまま長期間乗らずに駐車しておくのもよくない。

 長期間、ガソリンを放置すると、ガソリンに含まれるアルケンが、空気中の酸素によって酸化し、蟻酸や酢酸に変化します。これによりガソリンは、着色処理されたオレンジ色から褐色に変色し、酸性化によって、強烈な刺激臭を発生させる。

 ガソリンの劣化は、周辺温度や湿度、空気への晒され具合に大きく左右されるが高温で、常時空気に晒されるような劣悪条件では、3ヵ月程度の早期で劣化が始まる。 通常1年も経つと劣化が始まり、変色と刺激臭が目立つようになり、2~3年後には流動性の悪いドロドロ状態になる。

 エネオスやエッソなどにガソリンを供給しているJXTGエネルギーでは、燃料の劣化しない保管限度について表記している。

 気温の変化が少ない冷暗所での保管という条件をつけて、「ガソリン、灯油、軽油は6ヵ月程度(ただし、品質を保証するものではない)」としている。

 タンク内のガソリンが少ないと、例えば50L入るタンクに5Lしか残ってなかった場合、45L分の空間が液面上に広がることになり、揮発成分がより飛びやすくなるからで、走らないにしても常に満タンに近い状態にしておくことが望ましい。

 走る距離が少ないがゆえに「必要な量しかガソリンを補給しない」というユーザーは注意したい。

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