i-VTEC+パドルシフト付き5速ATで操る楽しさも提供したホンダ アコードツアラー
1976年の初代誕生以来、一貫して“人とクルマの調和”をコンセプトにホンダならではの技術と発想でクルマの本質を見つめ、世界中の人々にクルマの新しい価値を提供してきたアコード。
その8代目として2008年12月に登場したステーションワゴン=アコードツアラーは、車両挙動安定化制御システムやサイドカーテンエアバッグなどの先進・安全装備を充実させたうえに、存在感の溢れるスタイリングや優れた走行性能も大きな特徴だった。
エクステリアはルーフを短くし、かつリアガラスの傾斜を強めたスポーティなプロポーションを実現するとともにリア回りを強く絞り込んだ面構成によって積載性に優れながら軽快感も表現。
エンジンも全グレードに最高出力206psの高い動力性能によって、力強い走りと優れた環境性能を両立した2.4リッターDOHC i-VTECエンジンが採用された。
そんなエンジンの力強さを引き出すべく標準装備されたパドルシフト付きの5速ATもスポーティな走行時にアクセルのオン/オフによる不要な変速を抑え、ドライバーのシフト感覚により近い変速制御を行うコーナリングGシフト制御を採用することで操る楽しさを提供。
シャシーも高い運動性能としなやかな乗り心地を高次元で両立した低重心タイプとし、ハンドリングと乗り心地を高い次元で融合した減衰特性をもたせた新開発のダンパーも操縦安定性と乗り心地のよさを見事なまでに両立していた。
ボディもアコードシリーズ専用の片側スポット溶接設備&工程を生産ラインに導入。ルーフクロスメンバーとピラーの連続閉断面構造やフロントフロアのインナーフレーム構造の採用で強固な骨格構造を形成するなど、ハイレベルな静粛性も実現した。
しかし、国内市場での人気はいまひとつでセールスも低調に終わり、この8代目を最後にアコードのラインナップからステーションワゴンは姿を消した。
レグナムVR-4は“RVの三菱”が自信をもって投入した変態的ステーションワゴン
先に紹介したランサーエボリューションワゴンが登場する9年前の1996年、三菱はすでに変態的ともいえるステーションワゴンを発売していた。その名はレグナム。
プレステージスポーツワゴンをコンセプトに“RVの三菱”が自信をもって投入した1台は基本機能と先進技術を高いレベルで両立したギャランの精悍で力強い走りのイメージを継承しつつ、ワンクラス上をいく上質のカーライフを提供した個性派ステーションワゴンであった。
押し出しの強い個性的なフロントマスク、シャープで伸びやかなウェッジシェイプのサイドビュー、ワイド感を演出するリアコンビランプとガーニッシュなどがひと際目を惹いたレグナム。
Cd値0.33という、ステーションワゴンとしては抜群の空力性能を実現したシャープなシルエットも大きな魅力となった。
また、上位グレードのVR-4とVR-4 type-Sではエンジンにギャランと同じ6A13型2.5リッターV型6気筒DOHCツインターボ(最高出力280ps、最大トルク37.0kgf・m)を採用するとともに、マニュアルシフト操作も楽しめるINVECS-II スポーツモード5ATを組み合わせて、スポーツワゴンを名乗るに相応しいパワフルかつ力強い走りを実現した。
1998年1月には第32回東京モーターショーに参考出品したモデルをべースに車体色、タイヤ、アルミホイールなどの一部装備を変更した特別仕様車のレグナム スーパーVR-4も登場。
専用エアロ、ラリーアート製スポーツマフラー、MOMO製本革巻ステアリング、RECARO製フロントフルバケットシートなどのスポーツ装備を満載した1台は、ダイナミックなスポーティフォルムと特別感満点のインテリアがステーションワゴンらしからぬ雰囲気を漂わせていた。
【画像ギャラリー】超速車好きなら、やっぱりステーションワゴンよ!(15枚)画像ギャラリー
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