アウトランダーPHEV CX-5 フォレスター エクストレイル ハリアー…… 大充実のなか「目利き」たちが選んだのは!? 大型&クロスオーバーSUVランキング2014【ベストカーアーカイブス】

■渡辺陽一郎氏に聞いてみた

1位 アウトランダーPHEV……日本で2番目のプラグインハイブリッド車として2012年12月デビュー。モーターのみのEVモード、エンジンメインのシリーズ走行モード、必要に応じモーターアシストを行うパラレル走行モードを持ち、JC08モード燃費67.0km/Lをマーク
1位 アウトランダーPHEV……日本で2番目のプラグインハイブリッド車として2012年12月デビュー。モーターのみのEVモード、エンジンメインのシリーズ走行モード、必要に応じモーターアシストを行うパラレル走行モードを持ち、JC08モード燃費67.0km/Lをマーク

【編集部からのクエスチョン】このカテゴリーの評価の基準は? どこを重視しましたか?

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 SUVはもともと悪路を走るために開発され、最低地上高に余裕を持たせ、外観は角張った野生的なデザインになった。ところが今は、SUVがファッション性を伴ってひとり歩きしている。走破力や屋外での使い勝手だけでは語れない。

 そこで評価を2本立てにした。ひとつはSUVの総合バランス。走破力や屋外での使い勝手、舗装路での走行性能と乗り心地、前後席の居住性などを偏りなく満たしているか判断した。

 ふたつ目は注目される特徴。総合バランスは低くても、独自の機能があれば高く評価した。

 総合バランスで点数を高めたのは、1位のフォレスターと4位のエクストレイルだ。フォレスターは舗装路での走行安定性が優れ、ターボのXT以外は乗り心地も満足できる。後席を含めて居住性も快適だ。エクストレイルは走行性能が少し劣るが、防水加工を施したシートなどが屋外で使いやすい。

 いっぽう、独自の機能を評価した筆頭は2位のアウトランダーPHEV。大容量のリチウムイオン電池によって電気自動車として走れる距離が長く、走りも上質だ。エンジンを搭載したプラグインハイブリッド車では、唯一急速充電器に対応する。

 3位のCX-5は高トルクで低燃費のディーゼルターボ、5位のレガシィアウトバックは優れた走りと快適な乗り心地、6位のハリアーハイブリッドは豪華な内外装が特徴だ。

 そしてエスクードが7位に浮上したのは価格が激安だから。2.4Lエンジンを積む後輪駆動ベースの本格オフロードSUVで、4WDには副変速機も備える。それで車両価格は220万円弱。2Lエンジンで2WDになるエクストレイルの最廉価グレードよりも安い。

■片岡英明氏に聞いてみた

3位 フォレスター……2012年11月にフルモデルチェンジされた現行4代目モデル。ターボ車にレガシィ2.0GT DITの積む2LDITエンジンを280psにデチューンして搭載。片岡氏はフォレスターを1位に選出
3位 フォレスター……2012年11月にフルモデルチェンジされた現行4代目モデル。ターボ車にレガシィ2.0GT DITの積む2LDITエンジンを280psにデチューンして搭載。片岡氏はフォレスターを1位に選出

【編集部からのクエスチョン】エクストレイルが4位、旧型のまま継続販売されているエクストレイルディーゼルが20位となっていますが、石川さんのエクストレイル3位、エクストレイルディーゼル1位という結果をどう思われましたか?

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 SUVは乗用車のメカニズムを用いて快適性を大きく向上させたクロスオーバーSUVが主役となっている。その証拠に、上位は乗用車ベースのクロスオーバーSUVばかり。しかも燃費と安全装備にこだわった、設計の新しいクルマが上位だ。

 ボクがフォレスターを1位としたのは、舗装路、悪路の走りともに一級の実力だから。雪道や悪路の走破性は、クロスオーバーSUVのなかで一番の実力だと思う。また、少数派となったガソリンターボを設定していることも高く評価した。

 エクストレイルの4位も順当な評価だろう。3代目は都会的なセンスを身につけたが、走りの実力は高い。パッケージングも絶妙で、7人乗りを設定しているのも魅力だ。併売している先代のディーゼルターボは、高い実力の持ち主だと思う。廉価モデルを加えたから割安感も出た。が、ハイブリッド車が登場するまでのつなぎで、早晩消える運命にある。だから意識的に順位を下げた。

 石川氏が1位なのはボクが愛車だったフォレスターに愛着を持っているような感情からだろう。石川さんもユーザーでいい面をたくさん知っているから高く評価した。

2位 CX-5……エンジン、シャシー、ボディとフルSKYACTIVテクノロジーをマツダ車で初めて全面採用したクリーンディーゼルSUV
2位 CX-5……エンジン、シャシー、ボディとフルSKYACTIVテクノロジーをマツダ車で初めて全面採用したクリーンディーゼルSUV

次ページは : 【番外コラム】大人気のハリアーだがランキングは低迷 その理由は!?

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