ホンダ シビックといえば「タイプR」の存在が大きいが、タイプRほどではないが走りに重きを置いたグレードが、新たに設定されたRSだ。このシビックRSの人馬一体度はどうか? 山野哲也氏と小山美姫氏のお二人が試乗し判定する。
※本稿は2025年4月のものです
文:山野哲也、小山美姫、ベストカー編集部/写真:大西 靖、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年5月10日号
安定感が生み出す余裕
山野「シビックにはタイプRがあり、RSは本格的スポーツカーというよりは気軽に乗って気持ちいい走りを楽しむクルーザーといった印象。3ペダルMTですが、2速~3速のギア比がワイドで、一般道の山道では2速でほとんどの場面をカバーするため、あまりギアチェンジの必要はありません」
小山「私もギア比のことは感じました。ほとんど2速で走れます」
山野「シフトのタッチは凄くいい!」
小山「カチッカチッと小気味よく決まりますね!」
山野「そう! でも、シフトタッチがいいぶん、エンジンの切れ味がイマイチ物足りない」
小山「ハンドリングは人馬一体感というよりも、安心感の高さが印象的。こじるような操作をしてもリアが安定しています」
山野「グリップの限界か? というところから操舵をしてもフロントがしっかりと反応してさらに曲がってくれる。その時にもリアが安定しているから余裕を持って走らせられます。そういった意味でも人馬一体というよりは、安定感のあるクルーザー的」
ホンダ シビックRS……人馬一体度:84%
●山野哲也の評価
フロントサスがとてもいい動きをして、ストロークしてもタイヤの接地面を活かしきっている。コーナリングで追い込んでいった際、タイヤの限界かと思ったところから舵を切り込むと、そこからさらに切り込んでくれる懐の深さがある。
タイプRとはキレイに性格を振り分けている。中型クルーザーのような性格で絶大な安心感を与えてくれる。
●小山美姫の評価
せっかくの6速MTなのに、2速、3速のギア比がワイドで、一般道ではほとんど2速で走れてしまうので、カチッとしたタッチのギアチェンジの楽しさが味わいきれませんでした。
操縦性ではリアの安定性が高く、緊急回避動作のような動きをした際の安心感が高いです。


















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