記事執筆時は2025年4月だが、2025年のテスラに早くも黄信号が灯っている。EV販売台数で首位陥落が濃厚だというのだ。盛者必衰は世の理とはいえ、EV界であれほどの権勢を誇ったテスラに、いま何が起こっているのだろうか?
※本稿は2025年4月のものです
文:角田伸幸/写真:テスラ
初出:『ベストカー』2025年5月10日号
テスラはEV販売首位を死守できるのか?
記事執筆時は2025年4月だが、今年のEV販売台数では、テスラの首位陥落が濃厚だという。
ご承知のとおりテスラは、イーロン・マスクの政治的発言で世界的に販売が失速している。しかしそれ以上に問題なのは、製品の優位性が失われつつあること。
実はテスラはこの3月、中国で待望のFSD(フルセルフドライビング)をリリースした。ナビに目的地をセットすればクルマが勝手に走り出す最先端の技術だが、中国では理想汽車や小鵬汽車、BYDなどが一足先に実現している。
さらに手痛い足かせもある。普通FSDの走行データはテスラのテキサス工場に集められ、AIの学習に使われるが、中国のデータは国外に持ち出せず、中国国内で閉じた開発を行わざるを得ないのだ。
500kWというスーパーチャージャー(V4)の充電性能も危うくなってきた。BYDが超高速充電に対応してきたし、充電器自体もファーウェイが600kW、BYDは1360kWクラスの投入を予告している。
2024年の販売台数はテスラが179万台、2位のBYDは176万台だった。2025年はどうなる?

















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