パッソが2023年9月に生産を終えてから、トヨタ最小コンパクトカーの後継が出てこない。ヤリスはあるが、やはりパッソのような街乗りリッターカーがトヨタラインナップにはほしいところ。そんなパッソの後継として、スターレットが復活するなんて話も出てきた。そこで、歴代スターレットを、おさらいしておこう。
文/佐々木 亘:写真/ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】新型スターレットがマジで待ち遠しい!! やっぱめちゃくちゃかっこよくない??(8枚)画像ギャラリーパブリカの派生モデルから始まった
初代スターレット(パブリカスターレット)が登場したのは、1973年。シャシーはパブリカからの流用だったが、ボディは新設計で全長95mm・全幅80mm拡大されている。ボディタイプは4ドアセダンと2ドアのファストバッククーペで、クーペはセリカの弟分的存在だった。
スポーティモデルのイメージは、パブリカスターレットから始まっていて、1974年の富士グランチャンピオンレース・マイナーツーリングクラスにおいて、格上とも言える日産サニーと熱戦を繰り広げている。
2代目は1978年に登場。パブリカの名前が取れて、スターレットとして再出発を果たした。
ボディ形状は当時の小型車の世界基準となっていた2BOXハッチバックを採用したが、駆動方式は主流のFFではなくFR。軽量コンパクトなボディに、1,300㏄のシングルキャブレターエンジンという少々オーバースペックなエンジンを搭載していたことが、爽快な走りに一役買っていた。
韋駄天からファッショナブルへ進化する
1984年に登場した3代目は、運動性能が大幅に向上し「かっとび」「韋駄天」といった異名で親しまれた。当代から駆動方式はFFに変更。ボディサイズは、全長が先代から45mm短縮された反面、全幅は55mm拡大してワイドに変身している。
大衆車に相応しい実用的なグレードから、1300㏄ターボで105PS(MC後は110PS)を発生するターボSのように、モータースポーツファンの欲求にズバッと突き刺さる巧妙なグレード展開も見事だった。
そして4代目は1989年、元号が平成へと変わった年に登場する。従来のイメージ通り、硬派な走りのモデルとなるGTグレードが用意され、専用サスペンションチューニングやハイメカツインカムエンジンで、ファンの心を鷲掴みにした。
さらに大衆グレードが拡充したのも4代目スターレットの特徴だ。女性ユーザー向けのソレイユをラインナップしたほか、オープンルーフのキャンバストップも設定されている。
加えてS・SiとXグレードがノーマルタイプとなり、快適装備が充実。パワーウィンドウにパワードアロック、6スピーカーと6アンプのスターレットライブサウンドシステムなどが車内を彩る。手動ながらメモリー付きのドライバーズシートまであった。
スターレットが世代や性別を問わず受け入れられるようになったのは、この4代目から。一気に人気モデルの立ち位置へと駆け上がっていった。
21世紀のベーシックよ再び
1996年に登場した5代目スターレット。開発テーマは、21世紀のベーシックだった。世界最高水準の安全性と居住性を目標にし、4輪ABSや運転席エアバッグを全グレードに標準装備している。
グレード展開はベーシックなルフレとスポーツ全開のグランツァ。小さなボディに軽快な運転感覚というスターレットの特徴は残しながら、性能を大きく高めた。
特にターボのグランツァVシリーズには4輪ディスクブレーキと、ターボの過給圧を変化させるロー・ハイモードを設定。5速MTには駆動力の伝達効率を向上させる、ビスカス式LSDも用意されている。
走りのイメージが強いが、ベーシックなコンパクトカーとしても十二分な力を持っていた。スターレットはコンパクトカーの基本を上手く押さえている。
パッソの後継としては十分すぎるネームバリューで、トヨタのコンパクトカーをさらに強くしていくだろう。名車スターレットの復活が、今から待ち遠しいぞ。











コメント
コメントの使い方そもそもスターレットの直接後継車がヤリスであり、ホットハッチとしてのスターレットは馬力もあって走りの良い現行ヤリスで復活してるのですよ
更にワンメイク仕様買えばそのままレースで競える環境もある。もっと別次元の性能が欲しいなら四駆GRヤリスが破格の330万円から買える。
これだけ恵まれてて何故か別のスターレット求めるのは、86が199万から買えた時代にS-FRの幻影を求めたのと同じ、買わない人の逃避
名前を復活させて失敗した車がたくさん
同じ名前を付けるなら、名前の由来や当時のコンセプトと踏襲して、販売して欲しいものです