初代クラウンに驚いた!! こだわりの「純国産」が成功の秘訣だった! 現代のクルマに超影響を与えたクルマ10選

初代クラウンに驚いた!! こだわりの「純国産」が成功の秘訣だった! 現代のクルマに超影響を与えたクルマ10選

 昭和元年から数えると、2025年はちょうど昭和100年にあたる年。それを記念して、昭和、平成、そして令和の現在に至るまでに登場した数多のクルマの中から、そのコンセプトの新しさに驚いたクルマ10台を渡辺陽一郎氏がチョイスする!!

※本稿は2025年4月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:トヨタ、スバル、スズキ、日産、ホンダ、三菱 ほか
初出:『ベストカー』2025年5月26日号

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今のクルマにも影響するコンセプトも

初代トヨタ クラウンは当時のトヨタの持てる技術を投入して高級車作りに挑んだ力作。その精神は現在のトヨタの隆盛と無関係ではない
初代トヨタ クラウンは当時のトヨタの持てる技術を投入して高級車作りに挑んだ力作。その精神は現在のトヨタの隆盛と無関係ではない

 コンセプトが新しいクルマとは、従来にない考え方で開発され、内外装、空間効率、走りなどに際立った特徴があることだ。しかもそのコンセプトが普遍的で、今のクルマにも影響を与えていることが大切になる。

 1位は1955年に登場した初代トヨタ クラウンだ。当時の日本メーカーは、乗用車市場への本格参入を狙い、日産はオースチン、日野はルノー、いすゞはヒルマンのノックダウン生産を行った。

 高効率で欧州車から学ぶことも多く、トヨタの開発者もノックダウン生産を希望したが、後年に社長を務める豊田英二氏は断った。「他社から入手した図面に失敗の歴史が書いてあるか?」と指摘。

 そこで初代クラウンは海外メーカーに頼らず、純国産高級乗用車として開発。この考え方は世界初の本格ハイブリッド車の初代プリウスを含め、今のトヨタ車に継承されている。

 2位は1958年のスバル360だ。富士重工業の前身は中島飛行機で、スバル360も航空機技術を生かしたモノコックボディだ。

 車両重量は385kgで、当時の軽自動車に比べて120kgほど軽い。比率では80%以下だった。丸みのあるボディで車内も広く、合理的な車両開発の基礎を築いた。

 3位は1970年の初代スズキ ジムニー。当時の4輪駆動車は悪路を走る作業車で、ジムニーはこの機能を軽自動車サイズに凝縮させた。狭く曲がりくねったデコボコの激しい日本の林道に最適だ。悪路に徹するコンセプトと走破力は、今のジムニーに継承されている。

 4位は1997年の初代トヨタ プリウス。今は新車販売される乗用車の半数以上がハイブリッド(マイルドタイプを含む)で、その第一歩が初代プリウスだった。今のトヨタ車が搭載するハイブリッドの基本は、この時点で確立。

 5位は1966年登場の初代トヨタ カローラ。「大衆車」と呼ばれたが、内外装は上質で、今のトヨタ全車に通じる特徴を備える。

 6位は1969年登場の初代日産 フェアレディZ。日本初の本格量販スポーツカーで北米でも大ヒット。ホンダN360、初代トヨタエスティマもコンセプトが新鮮だった。

渡辺陽一郎氏が選ぶ「コンセプトが新しくて驚いた日本車10台」
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