RAV4もカローラクロスもクラウンも最近のトヨタ車はみんな同じ顔!! ぶっちゃけ販売現場はどう思ってる?

RAV4もカローラクロスもクラウンも最近のトヨタ車はみんな同じ顔!! ぶっちゃけ販売現場はどう思ってる?

 クラウンエステートの登場に、新型RAV4・カローラクロスの発表とSUVのラインナップが盤石になったトヨタだが、一つ気になることがある。 それは新たに登場したモデルの顔が、似すぎてないかということ。同じ顔のクルマばかりでトヨタディーラーはツラくないのか、販売現場の声を集めてきた。

文:佐々木 亘/写真:ベストカーWeb編集部

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トヨタがデザインを統一していくのはアリ?ナシ?

先日ワールドプレミアされた新型RAV4のCOREはハンマーヘッドを採用
先日ワールドプレミアされた新型RAV4のCOREはハンマーヘッドを採用

 新型車種の顔つきを似たようなものにして、トヨタの持つブランド力を高めようとしているのは、メーカーサイドの考え方だ。

 海外では統一感が無いと揶揄される日本車において、デザインの一貫性は海外販売を伸ばすためのカギでもある。そのため、メーカーの立場で言えば、似たような顔のクルマを色々と作り出すことは「是」なのであろう。

 ただ、国内市場で勝負するトヨタディーラーにおいては、こうしたデザイン統一の動きが必ずしも前向きに捉えられてはいない。

 似たような顔は「トヨタのアイコンになってイイ」という意見がある一方で、「似たデザインでは車種によるヒエラルキーが分かりにくくなる」といった声や、「1つのデザインが嫌いになると、全部のクルマを買ってもらえなくなってしまうからNG」といった全否定に近い意見も多くあるのだ。

大幅改良がなされたカローラクロスもハンマーヘッド顔に
大幅改良がなされたカローラクロスもハンマーヘッド顔に

 さらに販売現場で多く聞かれたのが、「主たるデザインをコロコロ変えすぎ」という意見。顔の統一は、2012年の登場のオーリスから進められており、カローラシリーズやアクア・ヤリスなどに用いられたキーンルックが始まりと言えるだろう。

クラウンシリーズもハンマーヘッドデザインに
クラウンシリーズもハンマーヘッドデザインに

 その後、プリウスやクラウンシリーズに使われているハンマーヘッド系のデザインが増えていき、最近ではクラウンエステートとRAV4・カローラクロスに使われているグリルとバンパーが一体型となったデザインが本流を走り始めた。

 統一したいという気持ちは理解するが、トヨタは主流となるデザインをいくつも作り出し、本流がどこにあるのか分からなくなるのは本末転倒な状態。アリかナシかと言えば、今のフラフラした状態はナシという意見があくまでも販売現場からは多いのである。

レクサスもやってるんだから良いんじゃないの?

レクサスの顔のシンボルとなったスピンドルグリル
レクサスの顔のシンボルとなったスピンドルグリル

 同じ顔と言えば、国産モデルで真っ先に思いつくのがレクサスのスピンドルグリルであろう。スピンドルグリルが導入されたのは、奇しくもトヨタにキーンルックが導入されたのと同じ2012年。GSのモデルチェンジからスタートした。

 共通したブランドアイコンは、メルセデスベンツ・BMW・アウディといったジャーマン3が導入し、一時代を築いている。彼らをライバルにするレクサスとしては、敵の良いところをしっかりと真似したいところ。

 レクサスが同じ顔のクルマで統一していることは、トヨタの販売現場も概ね賛成しているようだが、これをトヨタにも導入することには反対の意見が多い。

RZや現行RXからはスピンドルボディに
RZや現行RXからはスピンドルボディに

「トヨタはトヨタ、レクサスはレクサス。同じことをするならブランドは一つで良い」といった声や、「多彩な車種があり、色々なデザインを楽しめるのがトヨタの利点」と、デザインの違いはトヨタ独自の強さであると考える人もいる。

 トヨタの営業マンは、長年にわたって多様な車種を売って生きてきた。これが販売のトヨタにおける強さであり、一種の独自性なのだ。同じ顔を売るレクサスでは、レクサス用の売り方を叩き込まれるから、トヨタの売り方では顔が似たクルマの販売には苦戦する可能性があると、各所が認識しているとみていい。

2026年に発売を予定している新型ESもスピンドルボディを採用した
2026年に発売を予定している新型ESもスピンドルボディを採用した

 トヨタが顔の統一を進めるのであれば、トリプルスタンダードの現状をすぐに変え、共通のデザインを時代に合わせたモダンなモノへ常にアップデートし続ける努力をしながら、売り方を変えていく必要が出てくるだろう。

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