世界中のあらゆる路上で見かけるトヨタ車だが、路上以外……道のない場所でも愛用されているのがトヨタ ランドクルーザーだ。ここでは現行型ランクルファミリーの簡単なプロフィールとプラットフォームについておさらいしてみよう。
※本稿は2025年5月のものです
文:ベストカー編集部/写真:トヨタ、レクサス、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年6月10日号
日本が世界に誇る本格オフロード4WD
ランドクルーザーは日本が世界に誇る本格派オフロード4WDだ。
その歴史は古く、1951年に登場した初代BJ型に端を発するのだが、ランクルの歴史を語り出すと分厚い本が1冊できてしまうので、ここではあえて触れない。
だが、長い年月にわたるランドクルーザーの歴史が絶大なる信頼を生み、世界各地で愛用されていることは誇らしい。
最新のランクルは、ステーションワゴン系の「300」が2021年6月10日にワールドプレミアされ、同年8月2日より国内での販売を開始。
従来は「プラド」のサブネームが与えられていたライトデューティ系が「250」として生まれ変わり、ランクルファミリーの中核となったのが2023年8月2日だ。
それまでステーションワゴン系と異なる、ハイラックス系プラットフォームだったライト系「プラド」だったが、「250」として生まれ変わるに際し「300」と共通のラダーフレームをベースとしたGA-Fプラットフォームを採用した。
2850mmのホイールベースも共通だし、フロント=ダブルウイッシュボーン式コイルスプリング、リア=トレーリングリンク車軸式コイルスプリングというサスペンションレイアウトも共通だ。
そして「300」、「250」には、それぞれ基本コンポーネンツを共用する「レクサス LX」、「レクサス GX」が存在する。レクサスブランドだが、出自やプラットフォームなどを見れば、これらもまごうかたなきランクルファミリーだ。
これらとは別に存在するのが、ヘビーデューティ系と呼ばれる「70」だ。長らく国内販売を止めていた「70」も2023年から販売を再開。こうしてランクルファミリーは一大勢力として存在感を増しているのだ。
ランクルの「プラットフォーム」
現在ラインナップされるランドクルーザーシリーズは、1984年以来生産が継続される「70」シリーズを除けば新世代のGA-Fプラットフォームをベースとしている。
「70」は前後ともにリジッドアクスルで、リアはリーフスプリングを採用する。
一方、GA-Fプラットフォームは伝統的なラダーフレームをベースとしながら、フロントサスはダブルウイッシュボーン式独立懸架のコイルスプリング。リアサスはリジッドアクスルを採用するがコイルスプリングとなっている。
ホイールベースはGA-Fプラットフォームが2850mmで統一されているのに対し、「70」は2730mmと短い。
駆動方式は「70」はレバーで切り替えるパートタイム4WDを採用。そのほかのランクルはすべてフルタイム4WDで、マルチテレインセレクトにより電子制御で適切な駆動力を発揮するシステムを採用する。全モデル4Lモードを備える。
































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