下の写真に「おっ!」と色めきたったアナタは、相当年季の入ったスキものであろう。このクルマ、1990年にW201型をベースにDTMホモロゲモデルとして開発されたベンツ 190E 2.5-16 Evo.IIをオマージュして開発された逸品なのだ!!
※本稿は2025年5月のものです
文:ベストカー編集部/写真:HWA ほか
初出:『ベストカー』2025年6月10日号
この姿……ピンときたらクルマ好き!!
この姿、クルマ好きなら“ピン!”とくるはずだ。そう、メルセデスベンツ 190E 2.5-16 エボリューションIIだ。
HWA社は、1967年にAMGを設立したハンス・ヴェルナー・アウフレヒトが1998年に設立したエンジニアリング会社。DTMレースではドライバーズタイトルを11回獲得するほか、F3のパワーユニット開発、ベンツのカスタマーGTカーの製造など、高いエンジニアリング技術を持つ。
そんなHWA社が2025年の現代にEvo.IIを蘇らせたのが、この「HWA EVO」。
オリジナルの190E 2.5-16 Evo.IIは1990年、W201型をベースにDTMでの勝利を目指したホモロゲモデルとして開発されたモンスター。
前年に発売された「Evo.I」がレースで期待どおりのパフォーマンスを上げられなかったことを受け、さらに空力性能を追求した車体を開発し、DTMに送り込み、圧倒的な強さを誇ったのがEvo.IIだった。
HWA EVOは、わずか500台が市販された貴重なEvo.IIのイメージを受け継ぎ、現代的な性能を付与したオリジナルカーだ。
Evo.IIをモチーフにHWAが独自開発!!
車体のベースは190Eに代表されるW201型。HWA社によって厳選されたベース車をホワイトボディに分解。徹底的に点検、補修をしたうえでキャビン部以外の前後を切り離して、独自に開発したサブフレームを接合。これはGTマシンなどの製作手法だ。
これにより、理想的なサスペンンションジオメトリーを実現するとともに、最新基準の衝突安全性にも対応するという。
エンジンはオリジナルでは直4、2.5L・NAだが、V6の3Lをツインターボで武装して搭載。組み合わされる6速MTはリアアクスルに配置するトランスアクスル化しているのがポイント。フロントアクスルを50mm前方に移動したことと合わせて、前後重量配分を50対50とした。
エクステリアは「あの」Evo.IIを彷彿させるが、単なるレストアでもなければ、レプリカでもない。Evo.IIへの深いリスペクトを根底に、その理念を現代流にアレンジし新型車として開発されたのがHWA EVOだ。
100台が製造される計画。価格は71万4000ユーロというから日本円では1億円超だ!
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上記のとおり、HWA EVOは100台の限定生産。71万4000ユーロ(1億円超)という高額ながらすでに80台程度の予約がある。現在、日本での販売窓口を数社と交渉中だという。またHWA社は、今後もこうしたモデルの開発、販売を積極的に進めていきたいとのことだ。
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