王道と我道。それはプロレスでもクルマでも存在する2つの道。ここではLサイズミニバンの王道・トヨタ アルファード/ヴェルファイアと、我道・日産 エルグランド&ホンダ オデッセイの世界LMV(Lサイズミニバン)タッグ選手権試合をお届けする。
※本稿は2025年5月のものです
文:伊達軍曹/写真:トヨタ、ホンダ、日産
初出:『ベストカー』2025年6月10日号
肉体改造を重ねて現役を張り続けるベテラン組
まず花道に姿を現わしたのは日産 エルグランド&ホンダ オデッセイの我道タッグ。エルグランド選手は今から15年前にデビューした超ベテランだが、2014年と2020年の肉体改造により、表面上のロートル感は隠せているようにも思える。
そしてタッグパートナーであるオデッセイ選手も、エルグランドほどではないもののデビュー戦は2013年11月というベテランで、2022年9月には一度引退。
だが現役復帰を望むファンの声に応える形で、静養していた中国から電撃帰国。こちらも肉体改造を行ったうえで2023年12月に現役復帰を果たした。
エルグランドの必殺技もさすがに今や破壊力減少
対するトヨタ アルファード&ヴェルファイアタッグは説明不要、Lサイズミニバン界における不動の王道タッグである。
ゴングが鳴り、試合開始。まずは我道軍先鋒のオデッセイが、ライトヘビー級にも近い体躯を生かしたスピーディな攻撃をヴェルファイアに仕掛ける。
かなり効いたようにも見えたが、ヴェルファイアは「結局サイズが重要なんだよ、お客様にとってはよぉ!」と叫びながら重いラリアットを一閃。オデッセイがたまらずリング外にエスケープしたのを機に、アルファードと交代だ。
そして我道軍もエルグランドとタッチ成立、試合は仕切り直しだ。必殺技と思しき「インテリジェントFCW!」や「インテリジェントアラウンドビューモニター!」を繰り出すエルグランドだが、アルファードの表情は冷静。
「効いてねえな」と言わんばかりに胸をぽりぽりと掻き、得意技「TNGA」で反撃。早くもフォールの体勢に入った。オデッセイがすかさずカットに入るが間に合わず、体固めにより王道タッグの勝利となった。
●8分40秒、体固めで王道タッグの勝利
王道「オイ、お前ら! フルモデルチェンジして出直してこいや!」


























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