プロレスの世界では、レスラーの斬新な必殺技は模倣される傾向がある。クルマの世界では、「小型トールワゴン」の元祖的存在であるスズキ ソリオと、「ソリオの後追い」と言われたトヨタ ルーミーの例がある。今、因縁のゴングが鳴る!!
※本稿は2025年5月のものです
文:伊達軍曹/写真:トヨタ、スズキ
初出:『ベストカー』2025年6月10日号
「ルール解釈の違い」が勝敗の行方を決めたか?
因縁のシングルマッチ、青コーナーは「小型トールワゴン」というジャンルを切り開いたスズキ ソリオ。この試合は、新しい覆面を被ったバンディット選手が出場する。
片や赤コーナーは、一部から「ソリオの後追いじゃないか!」と言われつつも圧倒的な実績を残し続けている王者、トヨタ ルーミー。今、注目のゴングが鳴った。
いきなりルーミーを攻め続けるソリオバンディット。「3気筒になったけど特に問題ないチョップ」や「この種のクルマとしてはけっこう安定しているコーナリング姿勢キック」など、小兵ながらソリオの技は一つひとつが重い。ルーミー選手、苦悶の表情を浮かべる。
試合はソリオ優勢なまま進むかに見えたが、14分50秒、いきなりルーミーの返し技「『そこはわりとどうでもいい』ヒールホールド」がさく裂した。
ソリオ選手の多彩で重い技も、ルーミーには、そして小型トールワゴンを求めるユーザー層にも、さして効かなかった――ということなのか。
●14分50秒、関節技でルーミーの勝利
新しい顔が好きじゃないなら……「前期型バンディット」を中古で選ぶ手もある
新しいソリオバンディットの顔つきにもそのうち慣れるような気はするが、どうしても嫌なのであれば、そして「どうしても3気筒エンジンは嫌!」というのであれば、「中古のソリオ バンディット」を選ぶことでおおむねの問題は解決する。
前期型バンディットの中古車は総額140万円付近から見つけることができるが、このあたりの価格の物件はどうしても走行距離が多めになる。だが総額200万円前後の予算を用意すれば、走行数千kmレベルの物件を購入可能。
流通量もきわめて多いため、新車と同様に――とまではいかないが、それに似たニュアンスでボディカラーや仕様も好みのモノが選べるだろう。
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