3年前に収穫され備蓄されていた「古古古米」。米には風味の低下があるが、クルマは退化することはない。だから2022年登場のトヨタ シエンタも味が落ちることはないのだが、強力なライバル登場でシエンタの魅力はどうなる!?
※本稿は2025年6月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年7月26日号
※中古相場は荻原文博氏調べ
※2025年累計販売台数は1~5月
※主要諸元中のMはモーター
トヨタ シエンタ(2022年8月発表)199万5200~323万4600円
●DATA
・2025年累計販売/4万8497台
・2022年式中古相場/約169万~約343万円
・主な変更履歴/2024年5月:一部改良(標準装備の充実、ボディカラー追加など)
●デビュー時の印象
全長が4300mm以下のサイズを踏襲しながら、ウィンドウ面積を広げて車内の開放感も強めた。コンパクトカーの扱いやすさとミニバンの快適性を両立。
●現在の味&評価
2022年8月に発売され、2024年5月に一部改良を行った。この時はデジタルキーを改善して、Zに10.5インチのディスプレイオーディオを標準装着するといった内容だった。小規模の改良にとどまり、車両自体の評価はあまり変わらない。
売れゆきは好調で、2024年度の小型/普通車販売ランキングでは、ヤリスとカローラに続く3位だった。上位2車種は、SUVなど複数のボディを合計した台数だから、タイプ別に集計すればシエンタが実質1位だ。
それでもシエンタの印象は、発売時点に比べて少し下がった。2024年にライバル車のフリードがフルモデルチェンジしたからだ。
シエンタハイブリッドの印象は、発売時点では圧勝だったが、今は走行性能や静粛性などでフリードに追い付かれた。乗り心地も同様だ。
逆にシエンタのコストパフォーマンスは少し向上した。フリードで主力になるe:HEVエアーEXの価格は、2WDでも321万2000円に達して、シエンタが相対的に割安になるためだ。
●トヨタ シエンタ(HEV)採点チェック(登場時→現在)
・パワーユニット:8点→7点
・ハンドリング:6点→6点
・乗り心地:6点→5点
・運転支援機能:6点→6点
・コスパ:8点→9点
★総評:美味しさキープ!

















コメント
コメントの使い方①「価格」人気グレードで50万円違う
②「安全基準」シエンタがカメラ1個多く夜の自転車・バイクもチェック✅
③「ボディ」サイズはフリードが大きいが地上高が7cmも高く乗り難く狭い分シートを下げて体育座りになり疲れる!逆に室内はシエンタが広いのを皆さん余り知らない。
④「燃費」1ℓ3.4kmシエンタが長く走る。満タンで換算すると約100kmシエンタが長く走る。
車は、ある程度の台数までは ”その車かそのメーカーを好きな人しか買わない”から、必然的に何でも肯定的で高評価になる。
一定以上超えると、メーカーに思い入れ無い人も数多く購入することで、販売台数が多い程、車種への評価は必ず低くなる。
ユーザーレビューを参照にする場合、それ前提じゃないと正しい判断できない。試乗レビューで当人の好みの影響を前提にするのと同じように、買う層の幅広さを必ず考慮に入れましょう