トヨタ ランドクルーザーが再再版の70や250、300とい盤石の布陣を形成している一方で、国内投入を期待する声が日増しに高まっているのが日産 サファリ(輸出名:パトロール/アルマーダ)だろう。日本では2007年夏ごろに3代目モデルが終売となって久しいが、日本国外向けには引き続き生産・販売が続けられており、一定の評価を集めているのだ。
文:小鮒 康一/画像:ベストカーWeb編集部
ランドクルーザー、三菱ジープと同じ成り立ちを持つサファリ
サファリという車名を持つモデルは1980年に登場したモデルが初代となるが、その源流となるのは現在でも輸出名として使用されているパトロールの初代モデルで、1951年まで遡ることになる。
この初代パトロールは当時の警察予備隊(現在の陸上自衛隊)向けの小型四輪駆動車の競争入札に参加するために投入されたもので、トヨタと三菱の3社でその座を争うこととなった。
その結果、ウィリス社からのライセンス生産車となっていた三菱ジープがその座を射止め、トヨタと日産はその車両を民生用として転用することとなり、日産はパトロール、トヨタはジープBJ型、のちのランドクルーザーとなったのである。
そしてパトロールが3代目にフルモデルチェンジを果たすタイミングで日本向けのモデルをサファリと改め、デビュー前年から放送を開始していたドラマ「西部警察」の劇中車として採用するなど、一般ユーザーにもアピールを行っていた。
コアなファンから根強い人気のあるサファリ
その後は日本に訪れたRVブームの後押しもあって、一定の人気を誇っていたサファリは1987年に2代目モデルへとフルモデルチェンジ。
基本的には先代型を踏襲したスクエアなスタイルを纏っていたが、1989年にライバルのランドクルーザーが80系へとフルモデルチェンジした際に丸みを帯びた乗用車スタイルとなったことで後れを取ることになり、1997年の3代目のフルモデルチェンジ時にようやく高級感も併せ持つモデルに進化した。
ただこの頃にはもうすでに日本国内よりも中東を中心とした海外に重きを置いていたサファリは、5ドアモデルが5mを超える全長となるなど、のちに登場するランドクルーザー100よりも大柄なボディを持つモデルとなっていた。
そういったこともあって日本では2002年11月のマイナーチェンジ時にモノグレード展開になるという明らかな整理対象となっていたのだった。
しかしサファリは昔ながらの堅牢なラダーフレームと前後リジッド式のコイルサス、パートタイム式4WDを備え、スタビライザーの解除装置やデフロックが用意されるなど、電子制御に頼らない骨太なオフロード性能はランクルを上回るともされており、コアなファンからの評価の高い1台となっていたのである。














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