年式のわりに高値維持! かつて地味め…だったクルマが今、人気復活中!?

年式のわりに高値維持! かつて地味め…だったクルマが今、人気復活中!?

 新車だけでなく、中古車の価格も高くなってきている今日この頃。しかも、若い頃は気にも留めなかったような地味めなモデルが、今となっては値落ち知らずの人気車になっているではないか! 

文/FK、写真/日産、ホンダ、三菱自動車、CarsWp.com

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元気が良かった頃の日産を象徴するフィガロは思っている以上に入手しやすい!?

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納期の短縮化・明確化を図るために2万台の販売台数を3回に分けて申し込み受け付けを行ったフィガロ。ちなみに、第1回目の申し込み件数は8000台の販売予定に対して、21万1814件の応募を記録!

 1989年の第28回 東京モーターショーでの好評を受け、2年後の1991年2月に発売された2 ドアパーソナルクーペのフィガロ。

 1980年代後半から日産が展開したBe-1、PAO、エスカルゴに続くパイクカーシリーズ4 作目となったフィガロは2 万台の限定生産車だったにもかかわらず、恋愛至上主義を謳った“東京ヌーベルバーグ”のコンセプトやフィガロをフィーチャーした短編オムニバス映画「フィガロストーリー」の制作・公開など、異例ともいえるマーケティング活動が展開された。

 フィガロの最たる特徴となったのは、まん丸お目目のフロントフェイスがその存在感を印象づけたエクステリアだ。

 軽快に風を受けて走るオープントップ機構を持つ小粋でエレガントなスタイリングはもとより、各部にクロームメッキパーツをアレンジするなど味のあるデザインが他と一線を画す個性を発揮。また、幌はボディデザインを損なわないようにトランク内に完全に格納できる構造が採用された。

 加えて、塗装においても長期にわたって新車時の光沢が持続するとともに優れた撥水性を発揮するスーパーファインコーティングが全車に採用されていたり、フロントフェンダーとフロントエプロンにも軽量かつ防錆性能に優れた樹脂外板のフレックスパネルが採用されていた。

 一方、インテリアでは米国のシートン社製の白い本革シートを前後に装備し、メーター類までもが専用デザインのインストパネルを採用。あらゆる部分が入念につくり込まれていた。

 その際立つ個性からテレビに登場する機会も多く、人気の刑事ドラマ「相棒」では水谷 豊さんが演じる杉下右京の愛車として、お笑いコンビのバナナマンがMCを務める「バナナマンのせっかくグルメ!!」では日村勇紀さんがグルメを探す旅に使用するクルマとして登場している。

 そんなフィガロは2万台の限定生産ながら中古車のタマ数はここから紹介するモデルに比べれば決して少なくなく、平均価格も200万円台前後で推移している。

直線基調のボクシーデザインが今の時代に映える三菱のデリカ スターワゴン

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スペース効率を重視したキューブスタイルを基本に、丸味をもたせた斬新な形状が採用されたデリカ スターワゴン。同時に優れた空力特性と躍動感溢れるボディラインも実現している

 スペースギアやD:5へと続く三菱製ワンボックスワゴンのルーツともいえるデリカ スターワゴン。

 1979年6月、11年ぶりに行われたデリカシリーズのフルモデルチェンジで新たに登場したデリカ スターワゴンは小型車全幅枠いっぱいのワイドボディによる広い居住性、2列-3列のフルフラットシート、直線基調のシンプルなボクシーデザイン、快適な乗り心地と操縦安定性などから高い人気を集めた。

 その後も1980年5月にはバンとワゴンにハイルーフを、1981年9月にはワゴンにATを追加。1982年10月には4WD、ロングボディ、ディーゼルエンジン搭載車を追加するなど、バリエーション豊かな車種を展開し、販売台数とシェアも順調に伸ばしていった。

 そして、1986年6月にはフルモデルチェンジを実施。

 スペース効率を重視しながらも柔らかなカーブ形状で構成された個性的なそのフォルムは、ソフトキューブスタイルと名付けられた。

 一方、インテリアは“走るリビングルーム”をテーマにマルチシートシステム、マルチオーディオシステム、マルチエアコンシステムに加え、このクラスでは初となるクリスタルライトルーフを装備して明るく開放的な居住空間も演出されていた。

 エンジンにはサイクロン2.0リッターや2.5リッターディーゼルターボが採用され、オンロードからオフロードまで小気味よい走りを両立。

 また、4WD車はキャブオーバー型4WD車のリーダーカーとしての地位を決定づけるべく、徹底したオフロード性能と快適性も追求。たとえばフロントガードバー、サイドステップ、リアアンダーガード、15インチワイドタイヤなどを装備して、精悍なイメージを打ち出していた。

 このように、4WDによる高い走破性と広い室内空間が魅力の1台なだけにアウトドアブームが長らく続く現代でも需要が高いデリカ スターワゴンだが、タマ数は少なく、中古車の平均価格も150万円は下らない状況となっている。年式を考えると、これは驚異的な高値といえるだろう。

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