ほぼ定期的にお送りしている、ベストカー入魂のクルマランキング。ここでは思わず「ロマンだな……」と感じる自動車の先進的技術をランキングし、トップ5としてご覧いただく。これらの技術が今後どうなっていくのかも楽しみだ!!
※本稿は2025年7月のものです
文:鈴木直也/写真:ホンダ、日産、トヨタ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年8月26日号
技術には「ロマン」も大事なんです
最近、クルマの新技術はハードからソフトへ移行した印象がある。その最先端はやっぱり自動運転系。内燃機関はもとより、バッテリーや電動ドライブ系すら置き去りにする凄まじい進化を続けている。
というわけで、1位は「ホンダセンシング360+」が実現したハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能。
このシステム、レベル3に近い機能を持ちながら分類上あくまでレベル2なのがミソ。日本市場でもここをブレークスルーしてきた攻めの姿勢は評価できる。
2位は内燃機関から、「日産のVCターボ」だ。
複雑なリンク機構が必要ながら、回ってるエンジンの圧縮比を連続的に可変できるなんて夢みたい。この技術はターボ過給と相性がよく、低負荷から高負荷まで全域で効率アップが期待できる。
3位はハイブリッドからだが、定番のトヨタTHSではなくあえてルノーの「E-TECH」を選んだ。
E-TECHの魅力は、THSが不得意な全開領域での燃費が優れていること。以前ベストカー本誌で比較テストを行ったのだが、普通のドライブ燃費で互角、全開走行では大差でE-TECHの勝利だった。
4位はちょっと地味な電池技術で、アクアから採用された「バイポーラ電池」。
電池の技術革新というとすぐ全固体が頭に浮かぶが、問題はいつ市販されるか? アクアのバイポーラはニッケル水素という枯れた電池技術をベースに、電極構造を革新することでリチウムイオンに匹敵する性能を実現している。
5位はF1エンジン由来のロマンを感じる「プレチャンバー燃焼室」だ。
点火プラグのまわりにチャンバーを設け、そこからの燃焼ジェットを起点に燃焼室全体に火炎が広がる仕組み。まさにF1エンジンの技術そのものだ。


















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