温度変化で大きく変わるタイヤの空気圧

真夏並みの暑さが続いたかと思うと、突然涼しくなったりと、初秋の気温はジェットコースターのように変化することがある。こうした気温の急激な上下の影響を大きく受けやすいのがタイヤの空気圧だ。
これはタイヤの中に充填されている空気が、温度変化によって膨張したり収縮するため。
タイヤの空気はつい最近チェックしたはずと思っていても、気温の低下に合わせて空気圧も下がってしまっている可能性があるのだ。
タイヤの空気圧不足は、燃費の低下や乗り心地の悪化などに影響してくるのはもちろん、その状態で走り続ければタイヤの寿命を縮めてしまう原因にも。
最悪の場合は走行中に突然パンクすることもありうるため、給油のついでにガソリンスタンドなどでチェックし、適正値をキープするように努めよう。
また、夏の強い日差しもタイヤに悪影響を与えている可能性がある。
ゴム製品であるタイヤは暑さに加えて紫外線によって劣化が進むため、特に長期間使っているタイヤでは、ひび割れや傷などが入っていないかを目視で確認。目に見えるほど大きい傷やひび割れがあるようなら早めの交換を。
性能低下の前に交換したいラジエターのクーラント
気温が高いなかでも、走行中は常に動き続けるクルマのエンジン。夏場はその熱を抑えるための冷却系=ラジエターもフル稼働しているため、その疲れが秋以降にトラブルとして現れることも多い。
冷却系のトラブルは、オーバーヒートなどエンジンに大きなダメージを与えることがあるだけに、季節の変わり目にしっかりとメンテナンスしておきたいポイントのひとつだ。
第一にやっておきたいのが、ラジエターメンテナンスの定番とも言えるクーラントのチェックだ。
リザーバータンク内のレベル(水位)が規定の範囲内に収まっているかの確認はもちろん、性能低下につながるクーラントの劣化にも注意。
クーラントの寿命は緑や赤色の一般的なタイプ(LLC:ロングライフクーラント)なら2~3年、青やピンク色の長寿命タイプ(S-LLC:スーパーロングライフクーラント)で7~10年程度と言われているが、その期限を過ぎると性能が大きく低下してしまう。
もしクーラントが茶色く濁っているような場合は、劣化によって防錆機能が低下し、ラジエター内部にサビが出てきている可能性もあるため、目詰まりや腐食が起こる前に交換をしよう。
また、リザーバータンク内のクーラントのレベルが異常に下がっている場合は、液を補充するだけではなくラジエターホースもチェック。高温に晒されたことで劣化し、ひび割れや亀裂が生じてしまったホースが水漏れを起こしている可能性があるからだ。
とはいえホースの劣化は素人にはなかなかわかりづらいだけに、クーラントが異常に減る場合は、大きなトラブルになる前にディーラーなどのプロに相談するようにしたい。
もはやクルマには必需品のエアコンが不調を起こすことも
エアコンは、もはやそれなしではこのところの猛暑の中を走ることは不可能とも言える重要な装備。利きが悪くなったり、送風口から嫌な臭いするような状態では、秋のお出かけも楽しさが半減してしまうだろう。
クルマのエアコンは炎天下に加えて走行による振動も加わり、家庭用のエアコン以上に過酷な条件下で稼働しているため、夏の間の酷使が原因で、その後トラブルが出ることも考えられる。
エアコンの不調にはガス漏れやコンプレッサー、エポパレーター、ファンモーターといった内部を構成する主要部品の故障などが考えられるため、これらが原因となると素人にはなかなか対応が難しい。
エアコンの利きが以前より悪くなったといった不満があるようであれば、症状がさらに悪化する前にディーラーや整備工場などのプロに相談することが得策だろう。
また、エアコン稼働時の気になるニオイは、梅雨時から湿度の高い夏の間にエアコンフィルターに発生したカビやホコリが原因である可能性が高い。さらにエアコンのフィルターが目詰まりを起こすと、ニオイ以外にも、送風口から出る風が弱くなるという問題も出てくることも。
吸着したホコリの中には花粉などが含まれてることもあり、アレルギーを持つ人であれば健康への悪影響も考えられるため、汚れた状態のフィルターは早めに交換を検討するようにしたい。
フィルター交換はディーラーや整備工場にお願いするのが基本であるものの、車種によっては自分で交換ができる場合もあるため、工賃などの費用をできるだけ抑えたいのであれば、DIYで作業するのもいいだろう。
それでもカビ臭さが解消しないようなら、エアコン内部にまでカビや汚れが蔓延している可能性が。こうした場合は、カー用品店などで用意されているエアコンのクリーニングプログラムなどを頼るのもいいだろう。
イベントやレジャー、ドライブなどに出かけることが多くなる秋。その道中である車内をより快適にし、故障などのトラブル防ぐためにも、今回紹介した個所をしっかりとチェックして、愛車の疲れをリフレッシュする暑気払いをしてやろう。
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