昭和や平成初期のクルマに搭載される「官能エンジン」は、ほとんどがセダンやスポーツモデルに搭載されるものだった。ところが、今ではクルマの主流はSUV。というわけで、官能エンジン搭載のSUVをお馴染みの自動車評論家が選ぶ!!
※本稿は2025年9月のものです
文:片岡英明、鈴木直也、国沢光宏、渡辺陽一郎/写真:マツダ、トヨタ、スバル、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年10月10日号
片岡英明が選ぶ「官能エンジン」SUV
マルチシリンダーへの憧れと10速ATの洗練度に惚れ込んでランクル300のV35A-FTS型V型6気筒エンジンに高得点を与えた。が、3人に支持されて得票を伸ばしたのはCX-60の直6ディーゼルターボとRAV4の2L、直列4気筒エンジンだ。
マツダのT3-VPTS型はディーゼルを感じさせない気持ちいいパワーフィーリングで、燃費もいい。3人が9点を付けるなど、納得の官能エンジンである。
鈴木直也が選ぶ「官能エンジン」SUV
3.3L、直6エンジンがリーズナブルな価格で手に入るというのは大きな魅力。内燃機関の魅力をユーザーに訴求するには、こういう明確な差別化が必要ってことだよね。
「今さらなぜ直6エンジン?」という声もあったけど、とりあえずチャレンジした甲斐はあったと思う。
総合1位となったCX-60以外は票が割れたが、ボクはアウトドア志向のクルマを中心に選んだ。ピュア内燃機関の取り柄は、タフなことだからね。
国沢光宏が選ぶ「官能エンジン」SUV
6気筒ディーゼルの2車は当然ながらまったく文句なしの存在なので、皆さん必ず上位にしてくると予想。と思ったら鈴木さんがランクル300に入れてなかった。ランクル300が3位になって申し訳ない。
ということで私は実用性の高いパワーユニットに高い点を入れた。7点を付けた3モデル、コストパフォーマンスはいいものの、燃費や排気ガス規制により遠からず絶版になってしまうのが残念です。
渡辺陽一郎が選ぶ「官能エンジン」SUV
SUVは悪路に対応したシャシーや足回り、4WDの搭載などでボディが重い。したがって実用回転域の駆動力に余裕があり、自然な吹き上がりも大切だ。
そこでCX-60の直列6気筒3.3Lクリーンディーゼルターボ搭載車を1位にした。これは総合1位でもある。
私の2位はランクル300のV型6気筒3.5Lガソリンターボだ。それに対し総合2位になったRAV4の2Lエンジンには個人的に魅力を感じない。

















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