待ち望まれていたホンダ プレリュードの復活。いざ、販売されると価格は600万円オーバーと話題に尽きないものの、シビック タイプR譲りの足回りや初搭載の「Honda S+ Shift」など走りの性能にも注目も集まっている。デートカーと語られがちなプレリュードだが、そもそも4代目のCMにはアイルトン・セナが起用されるなど、意外と走りの面もアピールされたクルマだったのだ。
文:小鮒康一/画像:ホンダ、ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】4代目の時点で「さぁ、走ろうか」って言ってたじゃないか! 5代目プレリュードは220ps! VTEC搭載は伊達じゃないぞ!!(10枚)画像ギャラリー先代プレリュードってそれほど売れてない!?
2025年9月5日に、およそ24年振りにその名前が復活したホンダ プレリュード。2ドアノッチバックから3ドアファストバックとなり、パワートレインはハイブリッド、代名詞のひとつだったサンルーフは用意されないなど、24年のときの流れを感じさせる内容ではあるものの、国産車としては稀有なスペシャルティクーペとして市販化したという英断は歓迎したいところだ。
そもそもプレリュードは、デートカーブームやバブル景気などの後押しもあって大人気車種となった2代目と3代目モデルは15万台を超える販売台数をマークしたが、その後のモデルは残念ながら尻すぼみとなってしまっていた。
実はめちゃくちゃスポーティだった先代プレリュード
先代型となる5代目プレリュードは、残念ながら1.5万台ほどの販売台数に留まってしまったが、スペシャリティクーペながらかなりスポーティ度の高いモデルに仕上がっていた。
一応、スポーティさは不要で単に流麗な2ドアクーペが欲しいというユーザー向けに、非VTECの2.2Lエンジンを搭載し、200万円を切る価格とした「Xi」や「Si」というグレードも用意されていたが、本命は言うまでもなく2.2L DOHC VTECエンジンを搭載した「SiR」と「Type S」だ。
この2グレードにはH22A型と名付けられた直列4気筒DOHC VTECエンジンが搭載され、SiRは200ps、Type Sに至っては220psを発生させ、5速MTのみのラインナップとなっていたのだ。
先代からすでにタイプR譲り!?
そんな220psのエンジンはエアインテーク入口をファンネル形状とし、ダイナミックチャンバーを採用。スロットルボディ径の拡大、インレットマニホールドの内壁の鋳造精度を上げることで滑らかとし、ヘッドのポートはひとつひとつ手作業で研磨するなど、タイプR並みのこだわりが詰め込まれていたのである。
そしてType Sにはもうひとつ「ATTS」という、左右の駆動力を最大80:20まで自在にコントロールすることで、旋回時の状態に応じて外輪側へ多く配分し、オンザレール感覚のニュートラルステアフィールを実現するシステムも組み込まれ、FFらしからぬハンドリングも実現していた。
その後1998年9月には、新たに「SiR・S spec」を追加。これはそれまで200psのエンジンを搭載していたSiRの5速MT車に、Type Sの220ps仕様のエンジンを搭載し、フロントにLSDを装着したもので、220psのエンジンは欲しいけれどATTSはいらないという硬派なユーザーの声に応えたものとなっていたのだ。













コメント
コメントの使い方