世界各国の「国民車」といえばなんだろうか? この問いにもっとも答えやすいのはドイツではないだろうか。なにせ「国民車」をドイツ語に直訳すると……もう答えが出てしまっているが、ドイツの国民車をもう少し深堀りしよう!!
※本稿は2025年9月のものです
文:池ノ内みどり/写真:フォルクスワーゲン、アウディ、BMW、メルセデスベンツ ほか
初出:『ベストカー』2025年10月10日号
フォルクスワーゲンの伝統は健在!
ドイツも戦後の復興期を経て1960年代から徐々に一般家庭にも自家用車が普及し始める。しかし代表的な車両といえば、1938年から製造が開始されていたVWのケーファー(ビートル)だ。
その後、1970年代に登場したコンパクトカーのゴルフが爆発的にヒット。数多くの車種が販売されている現在もゴルフは不動の人気で、ドイツで販売される車両の上位に君臨し続けている。
昨今のSUVブームにより、T-Rocがゴルフを追い抜きわずかながら上回るものの、誰もが知るロングセラーの国民車という意味ではゴルフに勝るクルマはないのではないだろうか。
一方で、ドイツ御三家のアウディ A4(80)、BMW 3シリーズ、メルセデスのCクラスといったフラッグシップモデルも半世紀近くに渡って販売されているが、SUVブームによりセダンは徐々に下火になっているのが現状だ。

















コメント
コメントの使い方