運転は下手より上手いほうがいい。そのほうが自身も安全だし、同乗者はヒヤヒヤしないだろうし、周りに迷惑もかからないだろうし……。そこで今回は、「運転が下手!」と思われてしまう恥ずかし行為の話。
文:山口卓也/写真:写真AC
【画像ギャラリー】恥ずかし運転は危険運転です!(4枚)画像ギャラリー恥ずかし行為1 車間距離の開け方が下手!
交通事故を「追突、出会い頭衝突、右・左折時衝突、歩行者横断中、人対車両その他、正面衝突等」の事故類型別で分けた場合、最も構成率が高かったのが30%以上を構成する「追突」だったという警視庁出典の資料がある。
道路交通法第26条第1項では「その直前の車両等が急に停止した時においてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない」とされており、その適切な車間距離をJAFでは「前のクルマが急停止しても安全に止まれる距離」としている。
その正しい距離は、前車との車間時間で出すことができ、一般道では2秒以上、高速道路では3秒以上という。そして、信号待ちや渋滞時の適切な車間距離は2mと言われている。
この車間距離をやたらと詰めたがる人もいるが、意外といるのが長すぎる人。本人は「安全を考えてこうしている」という人もいるが、車間を極端に空けすぎると対向の右折車が「あ、今なら行ける!」と猛ダッシュで右折開始する場合がある。
また、道路脇から「出待ち」をしているクルマも、車間がかなり空いていると「あ、行けそう!」と思いがち。
さらに、信号待ちでクルマ1台分以上空けていると、すり抜けバイクが急に割り込んだり、隣の車線から無理やり車線変更してくるクルマも……。
こうなると無駄に渋滞を引き起こしたり、事故や、あらぬトラブルの原因にもなることが予想されるので、「適切な車間」が安全かつ「上手いね!」と思われるポイントだろう。
恥ずかし行為2 加速と減速を常に繰り返す
流れのいい幹線道路や高速道路で、加速と減速を常に繰り返す人がいる。同乗すると、エンジン音が「ウィーン! ウィーン!」を繰り返し、ブレーキングも「グゥ〜! グゥ〜!」とかけられることで体が前後してなんだか気持ち悪い。
「運転が上手いな!」と思う人の横に乗ると、クルマは滑らかな路面を滑るように走り、体が前後することがほとんどない。
こんな運転上手は、先に話した「適切な車間距離」をとり、なおかつ車速調整はオン・オフではない微妙なアクセルコントロールのみで行っていることが多い。
上り坂や下り坂では車速が大きく変わることを予測してアクセルペダルをほんの少し踏み足したり抜いたりしていることはもちろん、高速道路など高速域では「風圧」による減速も考え、減速さえアクセルコントロールで行っている。
また、突然現れた路面の凹凸ではブレーキをかけたまま進入せず、凹凸の手前で「スッ!」とブレーキペダルへの入力を軽く抜いている。これは、サスペンションが縮んでいない状態で進入することで車体へのショックを和らげているのだ。
この微妙なペダルコントロールは運転歴の長い人でも意外とできていない人が多く、これができるようになると、「上手いね!」と言われること必至。






コメント
コメントの使い方3番目で「後続車がカックンブレーキ」は後続車こそ下手では?周りが動こうが何しようが、前の車が進まなきゃ行けないのは当たり前なんだから。
「前のクルマが急停止しても安全に止まれる距離」では車間距離つめすぎ運転ですね……。
その距離では、「前の車になにかあったら即全力ブレーキ、前の車しか見ていない!」って運転しないと、前のクルマが急停止したらほぼぶつかる。