中古車の平均価格が80万円前後でお買い得感も高いトヨタのヴィッツRS
日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した2025年度上半期(4月~9月)の車名別販売台数ランキングで堂々の1位を獲得したヤリス。
その前身として人気を誇ったクルマがヴィッツであることはクルマ好きならずとも周知のとおりだが、そのヴィッツにもホットハッチたる1台がラインナップされていた。
それは“ヴィッツRS”。1999年1月にデビューした初代でもRSはラインナップされていたが、ここで紹介するのは2010年12月に発売した3代目。
コンパクトカーに対する多様なニーズを捉えるべく、“コンパクトカーのあるべき姿”を再定義して開発が進められた3代目は精悍さを増したスタイルとともに、外見はコンパクトでも広い室内空間と上質なインテリア、豊富なユーティリティなど、質感・快適性・使い勝手・経済性とあらゆる領域でワンクラス上を追求し、コンパクトカーの持ち味がいっそう高められた1台であった。
そんななかにあって、スポーティグレードのRSではバンパーやルーフスポイラーなど、フロント・リアまわりに専用のデザインを採用して、他のグレードとの差別化を強調。
また、専用のスポーツシートやディンプルステッチを施した本革巻きステアリング、操る楽しさが味わえる5速MTやマニュアル感覚のシフト操作を可能にした7速スポーツシーケンシャルシフトマチック&パドルシフトなど、大人のスポーツマインドに応える多彩な装備が採用されていた。
ちなみに、3代目のヴィッツでは、RSの他にもスポーツコンパクト車に求められるピュアな走りを凝縮した200台限定の“GRMN Turbo”や、架装工程のインライン化などによって買いやすい価格設定を実現したスポーツコンバージョン車のRS“G’s”なども販売されていた。
スズキのスイフトスポーツはまだまだ高値だが、欲しいなら早めの購入が吉か!?

国産のホットハッチの雄として、圧倒的な存在感を放ってきた2017年9月発売の4代目スイフトスポーツ。
しかし、2024年12月に行われた特別仕様車・ZC33S Final Editionの発表と同時に、2025年2月をもってスイフトスポーツ標準車の生産終了をアナウンスが……。残念ながら、スイフトスポーツもいまや中古車でしか手に入らない1台になってしまった。
1トンに満たない軽い車体に140psの最高出力を誇る1.4リッター直噴ターボエンジンを搭載し、軽快かつ力強い走りを披露してくれるスイフトスポーツ。
このエンジンでは排気ガスの流入量を調節するウエストゲートバルブの開閉に過給がかかりやすく反応に優れたノーマルクローズ制御が採用されており、幅広い回転域で鋭い加速を実現している。
また、スポーティなエキゾーストサウンドに仕上げられた排気系をはじめ、吸気系、冷却系、懸架系などもスイフトスポーツ向けに専用設計が施されている。
加えて、ギア比のクロスレシオ化とショートストローク化でダイレクトなシフトフィールを実現した6MT、従来のATの概念を覆すスポーティな6ATとの組み合わせも秀逸。
コーナリング時のロールを抑制しつつ、不快な突き上げ感を解消したモンロー製ストラット&ショックアブソーバーもスポーティな走りをしっかりとサポートしてくれる優れものだ。
エクステリアもノーズを前方にせり出すことで躍動感を表現したフロントビューや、軽快さと空力性能のベストバランスを追求したルーフエンドスポイラーなどが存在感をアピール。見た目の良さと走行性能の高さを見事に両立している点も評価が高い。
生産終了から間もない4代目なだけに、現在の中古車市場における平均価格も180万円前後と高値安定の状況だ。

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