近年発表されるトヨタ車には攻めたデザインのものが多い。しかしトヨタは、昔から「濃い」コンパクトカーを登場させていた。ここでは1990年以降の、全長4300mm未満のトヨタコンパクトをスポーツモデル以外から厳選してご紹介!!
※本稿は2025年10月のものです
文:永田恵一、ベストカー編集部/写真:トヨタ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年11月26日号
※特記以外の写真は初代モデル
インパクト色褪せないガルウイング……トヨタ セラ(1990年~1996年・1世代販売モデル)
テーマは「キャビン全面がガラス張りのクルマ」で、バタフライタイプのガルウイングドアを採用した超個性派。生産技術の面など高レベルな点が多いモデルだが、夏場の暑さなど弱点も多かった。
低価格だが高いクオリティ……トヨタ サイノス(1991年~1999年・2世代販売モデル)
ターセル、カローラII系の2ドアクーペで、北米ではセクレタリー(秘書)カーというジャンル。低価格ながら特に初代はクォリティが高く、2代目ではコンバーチブルも設定。
後席足元が広すぎなミニバン……トヨタ カローラスパシオ(1997年~2007年・2世代販売モデル)
カローラファミリーのヒンジドアミニバン。初代は後席足元が広大な2-0-2と、2列目をテーブルにも使える2-2-2というユニークなシート配列など多彩。
元祖オシャレ系トールワゴン……トヨタ ファンカーゴ(1999年~2005年・1世代販売モデル)
初代ヴィッツファミリーのトールワゴン。意外にも(!?)シャープなハンドリングで、後席が床下収納される広大なラゲッジスペースが魅力。
便利・快適なスライドドア……トヨタ ラウム(1997年~2011年・2世代販売モデル)
使い勝手重視のリア・スライドドアを採用。特に2代目は、左側センターピラーレスドアや助手席のタンブル機能など、使い勝手が進化。
定番コンパクトの「新章」……トヨタ ヴィッツ(1999年~2020年・3世代販売モデル)
スターレットとターセル、コルサ、カローラIIを統合したコンパクトカー。後継は現行ヤリス。実用車からスポーツモデル、競技車両の入門車となるなど、幅広く愛された。
個性強めのハッチバック……トヨタ オーパ(2000年~2005年・1世代販売モデル)
4250mmという短い全長でありながらホイールベースは長く、キャビンとラゲッジは広いというユニークなモデル。全体的に個性が強すぎ、ユーザーにはよさがわかりにくく一世代のみのモデル。
初代ヴィッツがセダンに!……トヨタ プラッツ(1999年~2005年・1世代販売モデル)
初代ヴィッツの4ドアセダン。メインとなる北米だけでなく、日本でもトヨタの販売力もあり、約6年間で約18万台販売と成功を収めた。
いつまでも記憶に残るカボチャの馬車……WiLL Vi(2000年~2001年・1世代販売モデル)
異業種合同プロジェクト「WiLL」の第1弾モデル。初代ヴィッツをベースにカボチャの馬車のようなデザインが最大の特徴だったが、強すぎる個性で超短命に終わった。
注目を浴びた「航空機インテリア」……WiLL VS(2000年~2004年・1世代販売モデル)
9代目カローラベースの「WiLL」第2弾。ガラス面積の小さいエクステリア、随所に航空機のイメージを盛り込んだインテリアなど凝っていたが、クセ強で販売は低調。
次ページは : 「コネクテッド機能前夜」のG-BOOK搭載……WiLL サイファ(2002年~2005年・1世代販売モデル)




































コメント
コメントの使い方トヨタは、一般人が選べる価格帯で個性的・先進的な車を出し続けた、挑戦のメーカー。
それが一部だけ切り取って80点主義だとか家電的だとか揶揄されてきた、不条理。
今や若い世代はそんな印象操作に縛られず、素直にトヨタを評価する人たちばかりです。
継続は力なり