取説でよく見かける「シビアコンディション」って結局なに? 愛車を傷める「過酷な環境」とは

チョイ乗りに向くクルマ、向かないクルマ

取説でよく見かける「シビアコンディション」って結局なに? 愛車を傷める「過酷な環境」とは
ディーゼル車で短距離のチョイ乗りを繰り返すと、エンジンが十分に温まらずススやカーボンがたまりやすく、排気系や燃料系のトラブルにつながる

⚫︎チョイ乗りが多い人はEVやHEV、PHEVなどがお薦め

 短距離移動のユニットとして最適なのがEV(電気自動車)。EVにはガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどを構成する「温まることで正常に稼働する」という部品がないからだ。

 同様に、HEVは走り始めはモーターでそこからエンジン稼働となり、エンジン自体が冷えた状況での繰り返し始動が前提。よって、そもそもエンジンの暖気走行なども不要である。

 現在の国産PHEVによるEV走行距離は約100km以下と言われるが、実はこれがチョイ乗りにピッタリ! なぜなら短距離移動ならEV走行のみで事足りてしまうから。

⚫︎ディーゼル車やガソリン車はチョイ乗りに厳しい

 逆に、チョイ乗りに一番厳しいのがディーゼル車。

 ディーゼル車は燃焼時にススを出すが、このススはフィルターに集められる。一定量集められたススは高温で燃やして除去する(DPF再生)必要があり、メーカーにもよるがだいたい10〜30分程度かかるとされている。

 このDPF再生、高速走行をしていれば短時間で終わるが、渋滞中などは温度が上がらないために30分くらいはかかってしまう。さらにこれより短い走行では、除去する前にススがどんどん溜まってしまってエンジンに不具合が発生することもある。

 また、ガソリンエンジンでも「温まることで正常に稼働する」パーツは多く、エンジンが温まりきらない短い走行時間の繰り返しは不具合が発生しがち。

 「シビアコンディション」を正しく理解し、「自車に合った使い方」または「使い方に合った愛車選び」をしてほしい。

【画像ギャラリー】取説の警告語「シビアコンディション」を読み解く(7枚)画像ギャラリー

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