設備ハンデは腕とセッティングとチームワークで乗り切る
そんな東海大自動車部の特徴は、個人車の購入や、個人車での練習を奨励していること。
不定期でジムカーナ場やダート場に行って練習していますが、そもそも練習の回数が少ないのと、試合車を運べるトラックが1台しかないため、自分のクルマで積極的に腕を磨こうというわけです。
1年生がお金を貯めて購入する予定のクルマを預かるサポートも行っており、部全体で個人車の購入を応援しているのです。
「クルマは高い買い物なので、買うのが難しかったり、維持も大変です。個人車を安く手に入れたり、買い手を見つけたり、さらに整備の手伝いをすることで、個人車の所有率を上げようとしています。今、1年生以外の部員全員が個人車を所有しています」(副将・三木琉太郎さん)。
部員の個人車はドリ車や軽、コンパクトカーなど多岐にわたっていて、なかには村田結真さんのように、フォーミュラジムカーナの練習用に初代マークXのATを購入し、自動車部の練習に貸し出している人も。
インタビュー中、他の部員がオーナー以上に熱心に語る場面もあり、自動車部にとって、個人車は単なる個人の持ち物を越えた存在のようです。
「設備が整った大学は純粋にうらやましいと思いますが、気持ちでは負けないと言いますか、乗り手の腕とクルマのセッティングで対抗していこうという反骨精神はみんな持っていると思います」(渡邉主将)。
2025年シーズンはすでに終了。今後は幹部交代を経て、2026年シーズンに突入していきます。
「2025年のダートではエンジン不調が発生し、全関東と全日本、どちらも体感60馬力ぐらいのパワーで戦いました。出場するだけで精一杯になってしまったので、2026年は表彰台を目指して戦います。
全日本はスイスポよりパワーが少ないと言われるデミオで出場した大学が優勝したので、勝算はあります」(三木副将)。
たくさんの関係者の思いを乗せて、再び走り始めた東海大自動車部。先人への感謝の気持ちを忘れずに、4年間をフルスロットルで駆け抜けます。
唯一の試合車はダート仕様のスイスポ
新たに導入したスイフトスポーツ。ロールケージがセットされています。スズキ車の純正部品は比較的安価で買えるとのことで、スズキ車を所有する人も増えています。
自動車部員の愛車聞き込み大調査!
●政治経済学部3年生 加藤駿之介さん 愛車:日産 フーガ350GT
ドリフトのベース車を探していたところ、安いフーガを見つけたので決めました。ATのマニュアルモードを使ってドリフトしています。Zと同じVQ35DEを積みながらも、Zよりホイールベースが長いので、ドリフトしやすいです。
車重は重いですが、3.5L、V6のパワーを活かし、いい音を出しながら白煙モクモクで走っています。
●文化社会学部3年生 村田結真さん 愛車:トヨタ マークX
2025年の春に、4万円で落札した軽から乗り換えました。フォーミュラジムカーナの練習車として、いろいろこき使われているので、オーナーという自覚はありませんが。部のなかではペガサスと呼ばれています。
V6のトルクが凄く頼もしく、そこが気に入っています。ダートの練習でも使っていますので、車高を上げたいですね。
●文化社会学部2年生 上西健璽さん 愛車:ホンダ アコードユーロR
フィットがお気に入りだったのですが、もっと排気量の大きい、速いクルマに乗り換えてもいいのかなと思い、「セダンにK20Aを積んでいるユーロRって最高じゃん」と、気合で買いました。
6速のマニュアルです。実は今、クラッチが切れない状態で不動車になっています。いいクルマなので、早く直して乗りたいですね。
●工学部2年生 川瀬奨真さん 愛車:スズキ Kei Bターボ
Keiワークスは買えなかったので、KeiワークスのECUと足まわりを流用し、打倒Keiワークスを目指しています。部内の愛称は「まんび」です。
遊びに行く時に乗ったり、練習に使っています。ドッカンターボがとても気に入っています。ダウンサスが入っているのですが、ダートを走ってみたいと思っているので、車高を上げてみたいですね。






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