「免許を持っていればそれくらいわかってるでしょ!」と思いきや、意外と多くの人が勘違いしていることはある。特に最後の項目は「今まで気にかけたこともないけど違法なの!?」って人が多い勘違いかも……。
文:山口卓也/写真:写真AC
【画像ギャラリー】クルマにまつわる勘違いあるある3選(8枚)画像ギャラリー軽車両=軽自動車じゃない!?
「そんなこと、当たり前に知ってるよ!」という人がほとんどだろうが、なかには軽車両=軽自動車と勘違いしている人もいる。
⚫︎「軽車両を除く」の補助標識で間違えやすい
進入禁止や一方通行の標識の下に、補助標識として「軽車両を除く」とある場合があるが、この補助標識を見て「あ、私のクルマは軽自動車だから進入してもいいんだ!」と勘違いする人がいる。
さらに、なかには給油時に自車の軽自動車に「軽(自動車)の燃料だから……」と軽油を入れてしまう人もいるという。
まず「軽車両」とは、道路交通法 第2条11号の「自転車、荷車その他人もしくは動物の力により他の車両に牽引され、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む)」を指す。
つまり、原動機(エンジン)を持たず、人や動物の力で動かす車両のこと。ということは、リヤカーや荷車、人力車、馬車、犬ぞり、山車なども軽車両である。
⚫︎軽車両の自転車には要注意!
多くの人がこの「軽車両」という単語を聞いて一番先に頭に思い浮かぶのは自転車ではないだろうか? ただこの自転車、道路交通法では軽車両だが、人が降りて押して歩いているときは「歩行者」として扱われるというちょっと要注意な存在。
また、令和2年12月1日施行の道路交通法の改正により、「長さ190cm以内、幅60cm以内の4輪以上の自転車」を押して歩いている人も「歩行者」としてみなされることになっている(それ以前は2輪または3輪の自転車が対象)。
そしてあくまで人力の補助として機能するモーターを搭載した電動アシスト自転車も、「モーターのみで走行するわけではない」ので軽車両である。
対して「軽自動車」は日本ならではのクルマの規格で、全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下、エンジンの排気量660cc以下の3輪および4輪自動車のこと。
「軽車両」と「軽自動車」は似た単語だが、まったく異なることを理解しておきたい。また、標識はクルマだけが対象となっているわけではないことも知っておきたいもの。
タイヤの空気圧はいつ測っても問題ない!?
クルマと地面の唯一の接点、それがタイヤ。その接地面積はタイヤ1本あたりハガキ1枚分程度と言われており、そのわずかな接地面積を使ってクルマの荷重を支え、クルマにとって非常に重要な「走る」「曲がる」「止まる」という基本性能を支えている。
よって、適正空気圧を守ることはクルマにとって非常に重要。クルマの性能アップのためにいかなるチューンを行ったとしても、タイヤの空気圧が適正でなければその性能を十分に発揮することはできないと言ってもいいだろう。
適正空気圧は、純正タイヤであれば運転席ドア付近や給油口などに表示されるが、メーカーやタイヤサイズによって適正空気圧は異なるので要注意。
⚫︎適正空気圧を守らないとトラブルだらけ
空気圧不足の場合はタイヤショルダー部の偏摩耗、操縦安定性の低下などを起こす。また、空気圧不足のまま高速走行すると、横から見てタイヤは波状に変形し始めるがこれを「スタンディングウェーブ現象」という。
これは空気圧不足や積載過多(負荷能力を超えた状態での使用)によるタイヤの潰れ部分のたわみが大きくなり、高速走行によってこのたわみが多重に起こるため。
この現象が続くとタイヤの空気圧は急上昇し、バースト(破裂)の危険性が高まる。
逆に、空気圧過多の状態で高速走行すると、タイヤ内部に熱が伝わることで空気が膨張し、空気圧が上昇して同じくバーストすることも。さらにタイヤセンター部の偏摩耗、乗り心地の悪化、燃費悪化などを引き起こす。
⚫︎タイヤが温まると空気圧は高くなる!
長距離走行や高速走行後のタイヤ(温間時)は空気が熱膨張しているため、通常の冷えている時と比べて10〜15%高めに空気圧が表示されてしまう。よって、タイヤの空気圧はタイヤが冷えた状態(冷間時)で測るのが鉄則。
どうしても温間時に測らなければならない場合は、指定空気圧より20〜30kPaほど高めに調整し、タイヤが冷えてから再調整すること。
また、乗用車用タイヤの空気圧は1カ月で5%程度低下(自然漏れ)すると言われている。
タイヤの空気圧は給油時に測る人が多いだろうが、「冷間時」「自然漏れ」を考慮して、帰宅時ではなく出発前(冷間時)、月に一度くらい(自然漏れ考慮)は、「家を出てすぐ近くのGSで給油+空気圧点検・補充してから〜」を習慣づけるといいだろう。










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