Q:傘スタンドを使用すれば傘さし運転の違反とならない?
A:いいえ、違反となる可能性が非常に高いです。傘スタンドを使っても視界不良や転倒リスクがあれば安全運転義務違反。東京都がまさにそうですが、地域によっては傘差し運転等が明示的に禁止されています。
(※「傘を差し、物を担ぎ、又は物を持つ等視野を妨げ、若しくは安定を失うおそれのある方法」での運転を禁止〈東京都道路交通規則第8条第1項第3号〉)。
傘スタンドの使用は、傘を「持つ」行為には当たりませんが、風で安定を失うおそれや、視界を妨げる可能性は依然として高いため、同規則に違反すると判断される可能性が高いです。
Q:スマホスタンドを使用すれば運転中のスマホ使用もOKですか?
A:いいえ、画面を注視する行為は道路交通法第70条(安全運転の義務)違反に問われます。
自動車等で禁止されている「携帯電話使用等(保持・注視)」を直接定めた条文(道路交通法第71条第5号の5)は、自転車には適用されません。
しかし、スマホスタンドに固定していても、運転中に画面をじっと見つめる(注視する)行為は、前方の安全確認を怠ることにつながります。この行為は、道路交通法第70条が定める安全運転義務に違反します。
また、各都道府県の公安委員会規則(例:東京都道路交通規則第8条第1項第3号)でも、安全な運転に支障を及ぼすような機器の操作を禁止しています。
(※傘を差し、物を担ぎ、物を持つ等視野を妨げ、又は安定を失うおそれのある方法で、大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと)。
Q:荷台に積載物を固定していれば違反にならない?
A:いいえ、積載物の制限を超えると違反になります。自動車の積載物の制限は、道路交通法第57条第2項の規定により、各都道府県の公安委員会規則で定められています
例えば、自転車の積載物の制限は以下のとおりです(東京都道路交通規則第10条第2項)。
・幅:自転車の幅+左右それぞれ15cm以内(計30cm)
・長さ:自転車本体の長さに加えて30cm以内
・高さ:地上から2m以内
・重さ:30kgまで
この制限を超えて積載すると、公安委員会規則違反となります。
Q:ライトの電池切れなどの時はスマホのLEDライトで代用することができますか?
A:いいえ、代用は認められず、無灯火運転となります。
夜間走行時のライト点灯は法律で義務付けられています(道路交通法第52条第1項)。そして、そのライトには法令で定められた基準があります(道路交通法施行令第18条第1項第5号)。
色は「白色又は淡黄色」で、光度は「夜間に前方10メートルの距離にある交通上の障害物を確認することができる光度を有するもの」と定められています。
スマートフォンのライトは、この基準を満たす光度や、前照灯としての固定性を満たしていないため、代用はできず無灯火違反となります。
Q:自転車運転時にヘッドライト(頭に装着)を使っても大丈夫ですか?
A:補助灯としては使用可能ですが、それだけでは無灯火違反になります。
法律では、車両の一部として前照灯を備え付け、それを点灯することが求められています(道路交通法第52条第1項,道路交通法施行令第18条第1項第5号)。
頭に装着したヘッドライトは車両の装備とはみなされないため、たとえ基準を満たす明るさがあったとしても、自転車本体に法令基準を満たすライトを装着・点灯していなければ無灯火運転となります。
必ず自転車本体にライトを取り付け、その補助として使用してください。


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