2025年10月、待望の「RS」グレードが追加されたホンダ ヴェゼル。多くのユーザーが登場を望んでいたヴェゼルRSは、もちろん走りを磨き込んだグレードではあるのだが、車高が低くなったことによって都会派には嬉しい恩恵も受けている!?
※本稿は2025年11月のものです
文:山本シンヤ/写真:鈴木雅人
初出:『ベストカー』2025年12月26日号
心奪われるスポーティな装い
ヴェゼルにスポーティグレード「RS」が追加。デビュー時は「必要ない」と断言していたが、市場からの声は大きかったと聞く。エクステリアは専用グリル、ダーククロム加飾などを採用し、控えめだがいいモノ感は高い。
インテリアはブラック&レッドのコーディネイトで大人な印象だが、無機質なメーターデザインは手を入れてほしかった……。
走りの部分はフットワークが専用チューニングとなる。具体的にはノーマルから15mmローダウンされた専用サスペンションと専用のEPS制御を採用した。
今回は北国ユーザー待望の4WDに試乗したが、実用域でも初期応答のよさとロールを抑えたコーナリング姿勢から、4WDの重量増を感じさせない軽快なハンドリングが印象的。
ただ、わかりやすいスポーティさではなく、ノーマルから薄皮2、3枚剥いだような俊敏さとダイレクト感が増したイメージだ。
いいことづくめのローダウン
乗り心地はノーマルより引き締められ、シットリした足の動きとバネ上のフラつきが抑えられた事も相まり、快適性はノーマルとほぼ同等レベル。ただ、FFのリアは路面により突き上げを感じる部分も。
ちなみにローダウンサスの採用とシャークフィンアンテナ廃止で、車高は1545mmとタワーパーキング対応になったのは朗報。これで購入を決めた人は全体の2割で、何と低車高ミニバンのジェイドからの乗り換えも多いそうだ。
パワートレーンの変更はないが、このフットワークには力強さと小気味よさが増すドライブモード「スポーツ」がマッチしていた。
総じて言うと、車両全体にもう少し刺激があってもいいと思うが、「アーバンスポーツ」のコンセプトを踏まえると、いい塩梅に仕上がっていると思う。実際に販売も好調のようだ。
●ホンダ ヴェゼルRS(4WD)主要諸元
・全長×全幅×全高:4385×1790×1545mm
・ホイールベース:2610mm
・車両重量:1460kg
・エンジン形式:直4DOHC+モーター
・総排気量:1496cc
・エンジン最高出力:106ps/6000-6400rpm
・エンジン最大トルク:13.0kgm/4500-5000rpm
・モーター最高出力:131ps/4000-8000rpm
・モーター最大トルク:25.8kgm/0-3500rpm
・タイヤサイズ:225/50R18
・価格:396万8800円






















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