ミドルサイズ以上は一気に北米色が強まる
ここからは、日本ではやや馴染みの薄い北米色の強いモデルが並びます。bZの次にボディサイズが大きいのは、日本では「クラウンエステート」として販売されている「クラウンシグニア」です。プレミアム志向のハイブリッドSUVで、北米では「ヴェンザ」(日本の4代目ハリアー)の後継として位置づけられています。
高い燃費性能と快適装備、上質な内装が魅力であり、日本のクラウンエステートと基本的には同じデザインですが、パワートレインがハイブリッドのみ(日本にはPHEVも設定がある)になるなど、設定が若干異なります。
クラウンシグニアとほぼ同等のボディサイズをもつのが「4ランナー」。かつて日本でも「ハイラックスサーフ」として販売されていたモデルです。今回、日本導入が決まった「ハイランダー」とボディサイズは近しいですが、ハイランダーが乗用車に適したモノコック構造であるのに対し、4ランナーはボディオンフレーム構造という高い耐久性と牽引性能をもつシャシーがベース。悪路も走ることができる本格的な足回りも備えており、オフロード性能に優れているのが特徴です。2024年に登場した現行モデルは、ラグジュアリーさも漂わせながら、高いオフロード性能も併せ持つ「万能SUV」として高い評価を得ています。
クラウンシグニア、4ランナーよりもやや大きいのが、日本でもおなじみ「ランドクルーザー」です。日本の「ランドクルーザー250」が、北米では「ランドクルーザー」として販売されています。ただし、日本のランクル250とはパワートレインの設定が異なり、北米では2.4Lガソリンターボ+モーターのハイブリッド専用設定。ラグジュアリー性とオフロード性能を両立したプレミアムクロカンSUVとして展開されています。
フルサイズ級は「いかにもアメリカ」な世界
日本ではランドクルーザーが最大級となりますが、北米にはさらに大型のSUVが存在します。そのひとつが「グランドハイランダー」です。日本導入が決まったハイランダーを拡大した3列SUVで、ボディサイズは、全長201.4インチ(5116mm)×全幅78.3インチ(1989mm)×全高72.1インチ(1831mm)と堂々たるサイズ。パワートレインは、2.4Lターボエンジンと、2.4Lターボハイブリッドの2種類を設定しており、広大な室内空間と高い積載性を備える、米国市場モデルらしい余裕を感じさせるモデル。北米ではファミリー層を中心に高い支持を集めています。
そして、北米トヨタ最大のSUVが「セコイア」です。全長208.1インチ(5286mm)×全幅79.8インチ(2027mm)×全高75.4インチ(1915mm)という圧倒的なサイズと存在感を誇るフルサイズSUVであり、広大な車内空間と高い牽引能力を備えます。パワートレインには、V6ツインターボハイブリッドのi-FORCE MAXを搭載、可変特性ショックアブソーバーや、オートレベリングエアサスペンションといった装備も備えています。価格は64,025~84,435ドル、日本円だと1010~1331万円にもなる高級SUVです。日本未導入ながら、「アメリカらしいSUV」の象徴的存在といえるモデルです。
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さらに2026年には、バッテリーEVとなった小型クロスオーバーSUVの新型C-HRも追加される予定です。北米トヨタのSUVラインアップは、コンパクトからフルサイズ、BEVまで幅広く揃い、用途や好みに応じて選べる点が大きな魅力。今回、逆輸入が決定したSUVはハイランダーのみでしたが、今後の車種拡大に大いに期待したいところです。
【画像ギャラリー】ハイランダー以外も欲しいぞ!! コンパクトからフルサイズ、BEVまで幅広く揃う、北米トヨタのSUVラインアップ(20枚)画像ギャラリー

























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