国内販売の低迷、モデルチェンジの停滞、そして高騰するクルマの価格。いま日産に何が起きていて、次に本当に必要な一手は何なのか!? リーフやエルグランドの刷新は重要だが、それだけで日本市場は立て直せるのか? 本稿では販売データと市場動向をもとに、日産が失ったものと取り戻すべき“売れるクルマ像”を整理。コンパクトミニバンからスポーツモデルまで、「次の日産」を掘り下げる。
文:渡辺陽一郎/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】「本当の売れ筋カテゴリー」が求められる日産! 注目新車と導入期待する&されたクルマたち(14枚)画像ギャラリーなぜ日産は国内5位まで転落したのか? 新型車不足が招いた“負のスパイラル”
日産の国内販売ランキングを振り返ると、2008年頃まではトヨタに次ぐ2位だった。ところが2010年頃からはリーマンショックの影響もあり、日産は国内の新型車投入を滞らせた。2011年から2019年までの約8年間は、1年に1車種程度に減った。
この影響で2011年以降の日産は、国内販売順位を急落させた。ホンダに抜かれて3位になり、2014年にはスズキとダイハツにも抜かれて5位に下がった。
自動車メーカーだから、新型車の発売が滞れば売れ行きも下がる。また新型車には相乗効果もあり、例えばミドルサイズミニバンが発売されると、これを目当てに来店した顧客が、予算超過のためにコンパクトミニバンを買うこともある。
新型車の発売は、話題性を含めて、さまざまな商品を活性化させるのだ。逆に新型車が滞るとブランドイメージまで消極的になり、いろいろなマイナスが生じる。
リーフとエルグランドだけでは足りない! 日産が“今すぐ出すべき”5ナンバー売れ筋車とは?
そこで今後の日産は、「リーフ」に続いてコンパクトSUVの「キックス」とLサイズミニバンの「エルグランド」をフルモデルチェンジして、新規投入車種としてはLサイズSUVの「パトロール」も加える。
ただしこれだけでは日本の売れ筋カテゴリーを満たせない。今は安全装備や運転支援機能の充実、原材料費の高騰などによってクルマの価格が高騰したから、コンパクトな買い得車を充実させたい。
筆頭は全長を4500mm以下に抑えた5ナンバーサイズのコンパクトミニバンだ。トヨタ シエンタやホンダ フリードのライバル車で、ハイブリッドのe-POWERを搭載して価格は280万円前後とする。230万円前後のノーマルガソリンエンジン車も欲しいが、今の日産の戦略と商品開発ではe-POWERだ。
ちなみに日産では以前、コンパクトミニバンの開発を進めていたが、2008年のリーマンショックで凍結された。もともと必要なカテゴリーであった。
日産のコンパクトカーには「ノート」と「ノートオーラ」があるが、今後は以前の「キューブ」のような背の高い車種も欲しい。
今の市場動向で求められるのは、トヨタ ルーミーのような全高が1700mmを超えるボディにスライドドアを装着した5ナンバーサイズのスーパーハイトワゴンだ。価格はノートより高くなるが、ノートオーラよりは安く抑えたい。e-POWERを搭載して買い得グレードを250万円前後に設定すると購入しやすい。

















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