「最近のクルマは大き過ぎる」。実際、そう言う人は少なくない。確かに、国産車に限らず世界中のどのモデルも、モデルチェンジのたびに少しずつ大型化。長い歴史を持つモデルでは、デビュー時と現行型のサイズに著しい差があったりする。ネガティブな意味合いで語られることが多い「大き過ぎる」だが、果たして本当にそうだろうか?
文:奥津匡倫(Team Gori)/写真:トヨタ、レクサス、ホンダ、BMW
日本を代表する2車…カローラとシビックはどう?
日本を代表する2モデル、トヨタ カローラとホンダ シビック。比較的コンパクトなイメージのあるモデルでもある。まず、カローラ。現行モデルの3サイズは4495×1745×1435mm。対して歴代で最も売れた6代目(1987~1991年販売)は4195×1655×1365mm。現行モデルは長さで30cm、幅で9cm、高さで7cm、ホイールベースも21cm長くなっている。
シビックはと言うと、現行ハッチバックが4550×1800×1415mm。対して初代モデルは3695×1505×1325mmで、高さこそ9cmしか拡大していないものの、長さはほぼ90cm、幅もほぼ30cmとかなり大型化。ホイールベースに至っては42cmも伸びている。つまり、室内空間が大きく、広くなったことを意味している。
大きくなっているのは世界共通…外国車も大型化
クルマの大きさが話題になると必ず出てくるのがミニだ。現行モデルも含め、近年のモデルはいずれも「ミニじゃない!!」と言われるが、サイズ的には確かにミニとは言えない。ただ、これは「ミニ」という車名なのであって、小さいからミニだったのは初代の話。
そんな初代ミニの3サイズは3054×1410×1346mmでホイールベースは2036mm。現行3ドアは3875×1745×1455mm、ホイールベース2495mmと、長さ、幅、ホイールベースともにかなり大型化している。
やっぱり大きくなってよかったじゃん!! と思うこと
かつてのモデルを覚えている人は思い出してみてほしい。今からすると狭かったはずだ。当時はそんなものだと思っていたが、今、乗る機会があったらその狭さに間違いなく驚くはず。とりわけ、ミニなんて、新車で売られている時代からリアシートは使い物にならないほど狭かったし、昔の小さなクルマはやはり圧倒的に狭かったのだ。
クルマが大きくなった理由は、居住性の向上はもちろん、それ以上に衝突安全性を高めるためだ。クラッシャブルゾーンの確保にはある程度のサイズが必要な上、厳しさを増す安全基準の対応など、やはり大型化は避けられない。
運転支援システムやエアバッグなどの安全装備の充実もあるが、質量が大きくなったことによる安全性の向上は見逃せない。居住性、安全性の2点は大きくなったからこその美点だ。
しかも、先にあげたシビックを例にあげると、排気量は初代も現行も大きく変わっていない。車重は倍近くなっているのに、動力性能や燃費はむしろ向上。技術の進歩ってスゴイと感動してしまいそうになる。
でも、大型化と連動して車格まで上級移行してしまう点は少々疑問だ。特に海外メーカーの車種で顕著だが、上級移行によって、そのモデル本来のコンセプトを継承する別のモデルが出てくるケースもしばしば見かける。










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