自動車趣味を極めることは、クルマ好きであれば誰でも可能だ。高性能なクルマでも、ごく一般的なクルマでもいい。「スムーズに加速し、まっすぐ走り、静かに止まる」。この動きを極めるだけで、最高にクールな自動車マニアになれる!!
※本稿は2025年12月のものです
文:伊達軍曹/写真:マツダ、スバル、ホンダ、日産、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年1月10日号
簡単そうにも思えるが実は奥が深いと知る!
「曲がる」という行為すら行わず、ただ真っすぐ発進し、真っすぐ止まる。
多くの人は「……それのどこがマニアックな自動車趣味なんだ? そんなの教習所の第1段階だろ!」と言うかもしれない。だが筆者のフィールド調査によれば、我が国に生息しているドライバーの約半数は、これをキレイに行えていない。
ガッと雑に発進することでクルマの姿勢は(大げさにいえば)ホットロッドのアメ車のように後ろ下がりとなり、カクン! と停止することで、同乗者は微妙に車酔いする。車酔いまで至らなくても「不快な思い」はしているだろう。
そして発進と停止だけでなく、直線を巡航中に行うことになる「微妙な加速と微妙な減速」も、雑に行っているドライバーが少なくない。
もちろん近年のクルマは昭和のクルマと違ってサスペンションなどの性能も向上しているため、雑に発進したり加減速したり、あるいは雑に停止したとしても、そんなにひどいことにはならない。
一般人ならばそれらを許容できるだろうが、我々は「自動車マニア」だ。マニアであるからこそ、そういった美しくない運転術を己に許してはならないのだ。
超絶スムーズな発進加速と定速巡航に全力で取り組む
これに関しては、ベテランドライバーであれば普通にできていることだと思う。しかし、時おり雑になってしまうことはあるかもしれない。一般ドライバーであれば、そういった気の緩みも許されるだろうが、我々は「マニア」である。
いついかなる時も急な加速Gは発生させず、かといっておじいちゃんのようなノンビリ加速でもないというニュアンスでスムーズに加速を完了させ、その後、周囲の状況すべてを把握および予測しながら、定速にて自車を巡航させなければならない。
一般人はこういった一連の作業を苦行と感じるかもしれないが、マニアにとってそれは「毎日の楽しいお稽古」のようなものだ!
【画像ギャラリー】誰でも自動車マニアになれる!! ただ真っすぐ走って止まるだけで身悶えするほど楽しいクルマ(16枚)画像ギャラリー止まったことがわからないブレーキング術を会得する!
自動車マニア部に入部すると、赤信号につかまることも“喜び”へと変わっていく。なぜならば、赤信号は己の「超スムーズな停止術」を実践し、改善もしていくチャンスだからだ。
止まったことがわからないくらいのスムーズな停止を行うには「停止直前にブレーキをスッと抜く」のが肝心であるとされている。それはもちろんそのとおりなのだが、それだけでは足りない。真にスムーズな停止術を会得するには「サスペンションの伸び縮み」を感じ、それをコントロールすることが重要になる。
赤信号を視認して減速すれば、フロントサスは縮む。そして縮まったまま停止すれば、直前でいくらブレーキを抜いたとしても、停止に伴ってサスが伸びることで、車体は「カクンッ」と持ち上がる。
これを避けるためには、減速でサスが縮んだのを確認した後、微妙な速度コントロールによって再びサスを伸ばし(定位置に戻し)、そのうえでブレーキを抜きながら停止するのだ。このマニアックな作業が、いちいち楽しいのである!



















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