冬はクルマにとって過酷な季節。しかし、運転中に遭遇するトラブルは、部品の故障だけでなく、ドライバーのミスによることも多い。普段と同じ感覚で乗ってしまうからだが、冬にありがちなNG行動と、その理由を解説する。
文:デグナー12(Team Gori)/写真:写真AC
高額修理確実!? 思わずやってしまう“いきなりワイパー”
まず注意したいのが、フロントガラスに雪が積もった状態でワイパーを動かしてしまうこと。雪が積もると、ワイパーのゴムがフロントガラスに凍り付き、さらに雪の重みがワイパーブレードやアームにのってくる。その状態で無理にワイパーを作動させると、モーターに大きな負担がかかる。
結果として、ワイパーブレードやアームが変形し、拭き取りムラが発生することがある。積雪時は事前にフロントガラスの雪を落とすか、可能であればワイパーを立てておくのが望ましい。ただし、風が強いとワイパーが倒れてしまう危険があり、車種によってはボンネットとの隙間の関係で立てられない場合もあるため、取扱説明書で確認しておきたい。
また、凍結したフロントガラスにお湯をかけるのはガラスの破損につながる危険な行為。フロントガラスは合わせガラス構造となっており、急激な温度変化によって熱膨張の差が生じるとヒビが入ることがある。正しくは、エアコンをオンにして内気循環に設定し、デフロスターでゆっくりと溶かすこと。時間がない場合は、市販の解氷スプレーの使用が安全だ。
超危険!! チェーンの付け間違いで立ち往生
2つ目は、タイヤチェーンの装着ミス。タイヤチェーンは駆動輪に装着するのが原則だが、FF車にもかかわらず後輪に装着していたり、その逆パターンを見かけたことがある。これでは駆動力が路面に伝わらないため、チェーンを付けている意味がない。
また、メーカーが想定していない位置に装着することで、サスペンションや車体への干渉リスクも高まる。AWD車の場合は、車種によって前2輪、あるいは後ろ2輪と指定が異なるため、必ず取扱説明書を確認しよう。
見えないからこそ危険!! 吹雪でハイビームは事故のもと
3つ目は、氷点下でのサイドブレーキや電動パーキングブレーキの使用。キャリパーやワイヤー、ブレーキ内部に付着した水分が凍結すると、ブレーキが解除できなくなる場合がある。電動パーキングブレーキも凍結リスクは同じ。氷点下ではサイドブレーキは使用せず、Pレンジと輪止めで対応しよう。
また、吹雪の中でハイビームに切り替えるのも、実は逆効果になりやすい。視界が悪いと遠くを照らしたくなるが、雪は光を強く反射するため、ハイビームにすると雪が白く浮かび上がり、かえって前が見えなくなる。これは濃霧時と同じ現象で、ロービームやフォグランプを活用し、速度を落として走行するほうが安全だ。
冬は思い込みが焦りやトラブルを招くことがある。正しい知識を身につけ、「冬はいつもと違う」という前提で行動することが、安全で快適なカーライフにつながるだろう。
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