高速道路を走っていると、前走車のリアフォグランプが異様にまぶしくてイラッとした経験はないだろうか。霧でも大雨でもない晴天時に、あの強烈な赤い光をギラギラ点灯させて走るクルマが後を絶たない。「なんで点けてるの?」と疑問に思うドライバーも多いはず。では実際、法律上はどうなのか。「禁止されていないからOK」とは、開き直れないぞ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock、Grok(トビラ画像)、写真AC
【画像ギャラリー】こんな霧のときは役立つのよフォグランプは!(3枚)画像ギャラリー平常時の点灯はアウト。ただし罰則が曖昧
フォグランプは道路運送車両の保安基準において、フロントは第33条の2、リアは第37条の2でそれぞれ規定されている。前部霧灯(フロントフォグ)については「霧等により視界が制限されている場合において、自動車の前方を照らす照度を増加させ、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないもの」でなければならないと定められている。
リアフォグについても「霧等により視界が制限されている場合において、自動車の後方にある他の交通からの視認性を向上させ、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないもの」という基準が課されている。
つまり保安基準が想定する使用場面は、あくまで霧や大雨・吹雪など視界が著しく悪化した状況だ。「晴れていても点けていい」とはどこにも書かれていない。ただし、違反した場合の罰則規定が明確でないため、現実にはほぼ取り締まりが行われていないのが実情だ。法の抜け穴というより、立法時の想定外の使われ方といえるかもしれない。
「他の交通を妨げるな」——その精神こそが問われている
リアフォグランプは通常のテールランプよりも明るく、制動灯と同等かそれ以上の明るさを持つため、不必要な使用は後続の運転者を眩惑させる。晴天時の高速道路でリアフォグを灯し続けることは、まさに保安基準が禁じる「他の交通を妨げる」行為そのものにほかならない。
日本では気象による点灯についての法的基準は特になく、欧州のように悪天候以外のリアフォグ点灯を法律で明確に禁じるところまでは踏み込めていない。だからこそ、頼みの綱はドライバーのモラルだ。
「なんとなくかっこいいから」「つけっぱなしを忘れていた」では通らない。保安基準の根本にある「他の交通を妨げてはならない」という精神を、自分のクルマの灯火操作にきちんと反映させること——それが成熟したドライバーに求められる最低限の資質といえる。





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