令和2年(2020年)に公布された道路交通法の一部改正により、罰則が強化されたあおり運転(妨害運転)。しかし、罰則が強化されてもあおり運転がなくなることはありません。
あおり運転は、あおる側が悪いと言われることが多いですが、あおられる側にも問題点があるというのは、運転をする方ならわかるのではないでしょうか。そこで今回は、あおられる側に焦点を当て、あおられてしまう人の残念なポイントを3点紹介します。
文/齊藤優太
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■そもそもあおり運転(妨害運転)とは
あおり運転(妨害運転)の罰則は、令和2年(2020年)6月10日に公布された道路交通法の一部改正により創設されました。これにより、令和2年(2020年)6月30日から、他の車両等の通行を妨害する目的で急ブレーキ禁止違反や車間距離不保持等の違反を行うと、取締りの対象となります。
あおり運転(妨害運転)の対象となる一定の違反は次の10項目です。
1.通行区分違反(対向車線にはみ出すなど)
2.急ブレーキ禁止違反(やむを得ない理由がないのに急ブレーキをかける)
3.車間距離不保持(車間距離を執拗に詰める)
4.進路変更禁止違反(急な進路変更を行う)
5.追越し違反(危険な追い越し)
6.減光等義務違反(パッシングやロービームへの切り替えをしないなど)
7.警音器使用制限違反(やむを得ない理由がないのにクラクションを使う)
8.安全運転義務違反(幅寄せや蛇行運転など)
9.高速自動車国道における最低速度違反(高速道路で理由もなく50km/h以下で走行する)
10.高速自動車国道等駐停車違反(高速道路でやむを得ない理由がないのに駐停車する)
■あおり運転で多い被害はどれだ?
警察庁や自動車保険会社などのアンケート調査によると、あおり運転で最も多いのは、あおり運転の典型例でもある車間距離を詰める「後方から著しく接近された」でした。その他にも、「クラクションやハイビーム」、「幅寄せ」、「不必要な急ブレーキ」も、あおり運転で多い行為として挙げられています。
これらのあおり運転は、あおる側にもあおられる側のどちらにも問題があるといえるでしょう。
【政府広報オンラインの統計データの結果:あおり運転の被害の態様】
1位:後方からの著しい接近(81.8%)
2位:クラクションやハイビーム(20.4%)
3位:幅寄せ(16.6%)
4位:割り込み後に急ブレーキ(14.9%)
5位:蛇行運転(10.5%)
6位:つきまとい(9.8%)
7位:停車して道をふさぐ(3.5%)
8位:その他(1.4%)
※n=939、複数回答可
※令和元年10月 警察庁調査「あおり運転に関するアンケート」をもとに政府広報オンラインがまとめたデータ
■スピードだけじゃない!! 煽られちゃう要因は3つあった
では、あおられている側のドライバーに多い残念なポイントとはどのような点にあるのでしょうか。さまざまな運転行為があるなかで今回は3つ紹介します。
【1】速度が遅すぎる
速度が遅すぎるのは、あおられる原因のひとつです。道路交通法には、第1条に「道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする」と定められています。
つまり、やむを得ない理由もなく、ただゆっくり走るのは、「交通の円滑に資する」という道路交通法の目的に反しているといえます。もし、どうしてもゆっくり走らなければならない事情がある場合には、駐停車禁止場所を避けて道路の左に寄って一時停止し、道を譲るようにしましょう。
【2】右側の車線を走行している
片側2車線以上の道路では、基本的に左側の車線を走行しなければなりません。また、最も右側の車線は追い越しのために空けておくというのが基本的なルールです。
この場合、速度の遅い車が左側、速度が速くなるにつれて順次右側寄りの車線を通行します。ただし、標識によって通行区分が示されているときは、その標識に従わなければなりません。その他にも例外はありますが、常に右側の車線を走行していると、追い越しのために最高速度に近い速さで走行してくる車に追いつかれてしまいます。このような場合は、追いつかれる側が道を譲り、道路で流れに合わせて走行しましょう。
【3】無理な進路変更や進路変更の方法に誤りがある
無理に進路変更をすると後続車に急ブレーキをかけさせてしまうことになります。また、後方の安全確認や合図を出さずに進路変更をすると、追突されたり他の交通に勘違いをさせたりすることもあります。
道路交通法には、「みだりに進路を変えてはならない」と定められているだけでなく、「進路を変更した場合に、その変更した後の進路と同一の進路の後方から進行してくる車両等の速度または方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは進路を変更してはならない」と定められています。
つまり、進路変更をするときは、後方の安全確認や適切なタイミングで合図を出すだけでなく、後ろから来る車の速度を見極めて、後方から来る車の安全も考えながら進路変更しなければなりません。
■あおり運転なくすには? あおられないためにできること
あおり運転は、あおる側だけでなく、あおられる側にも問題があるというのが実情です。筆者は、あおり運転の事故や被害状況をニュースなど見て、あおる側が悪いと決めつけるのではなく、自分自身の運転があおられるような運転をしていないか再確認するのも重要なことではないかと考えています。
1件でも悲惨な事故を減らすためにも、ドライブレコーダーの映像を客観的に見たり、運転の講習を受講したりするなど、今一度自分自身の運転に問題がないか再確認してみてはいかがでしょうか。
【画像ギャラリー】あおられないために! 後続車を「イラっ」とさせる運転を再チェック(5枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方ライターを批判してるコメント、そう思わない比率高いね。厳罰化以降、不要に右をゆっくり走って渋滞招くやつ、その割に左抜きする時や登坂で加速してるやつ、あからさまに増えたぞ。後者とかは執拗に追われてフルボッコされても仕方ないと思うわ。厳罰化のきっかけの事件は、そもそも運転ではなく喧嘩両成敗でどっちもどっちだからな。
煽られる側が悪いって……こんな文章を正しいことのように記事として残すのはどうかと思います。交通ルールとマナーを守りましょう。心に余裕を持って運転しましょうよ。
記事は読んでないけど車の後ろにRECステッカー貼ってる車はお察しな運転するのが体感2~3割いる。変なステッカー貼る前に自分の運転を見直しな
煽る人間はやたらと追い付かれたら譲らなければならないって項目を強調する傾向が(苦笑)。
このライターもそうだね。
それに追い越し車線が原因の煽りなんて実際はほとんどない。そういった連中は煽るよりも先に走行車線から強引に抜き去っていくし。
この記事もおかしいですね(誤解される表現が)
いずれにしても、あおるのはダメです。
あおられる人(そういう運転をする人?)も悪いってずいぶんと上から目線ですね、運転が得意じゃない人に優しくするのも、運転が上手いといえると思いますが、そういう書き方にすればいいのにと思います。
いずれ、あぶない運転の人(この記事で言っているあおる人、あおられる運転をする人両方)から離れるのが一番と思います。
無意識に煽られる原因を作っているドライバーさんに向けたメッセージです。
煽るのがいけない!は、そうですが、この記事のような運転を心がけていれば、煽られる危険性も減り、短気なドライバーを怒らせる事も無くなり、ウィンウィンとなりますよ〜。
煽られる人を挑発してるわけではなく、何が煽り運転の原因になるのか単に解説した記事。
自分が煽られやすい運転をしていることに気付けば被害を受ける確率も減らせますし、皆が幸せになる。
そもそも「煽る側が一番悪い」というのは言うまでもなく周知の事実。そんなものを記事にしてもなんの価値もない。
その前提の上に煽り運転から身を守るために、煽られにくい運転をする技量や知識を広めることが必要です。
>【2】右側の車線を走行している
このライターは、通行帯違反というものをしらないのか?
通行帯違反で右車線(追い越し車線)をはしっていると、通行帯違反&速度違反の車に煽られやすい。
なお、ネットでよくデマを書く人がいるが、一般道や首都高でも一番右は追い越し車線(右折や分岐など正当な理由があれば追い越し以外でもつかっていいだけ)
例外は、公安が、高速道路のごく一部で走行車線指定をしている区間。
あおられないようにという対策をいいたいなら
・「あぶなかったぞ!」クランクションは、きちがいを挑発するだけ
・追い越し車線はきちがい優先道。必要最低限以外は避けましょう
とかじゃないのか。だいたい、きちがいはこちらが何をしていてもキレるときはきれる(きちがいのために、違法行為をする必要はない)
【2】では【3】の車があおられ運転。
【3】では【2】の車があおられ運転。
そういう話になっていますけど、ライターは自覚なし?
さらに【1】は主観表現ですね。制限速度とくらべどうなのかをなぜいわないの?(なお、制限速度に対して「速度が遅すぎる」と感じる人は、全国ニュースになる事件事故を起こす前に免許を返納したほうがいい)
そもそも最近のドライバーは老若男女問わず運転マナー悪過ぎ。必要な車間距離取らない、確認不足で進路変更、強引な合流、合図を出さずに挙動不審にウロウロモタモタ、ワザとゆっくり走る逆煽り運転、枚挙に暇がない。もう一度教習所へ行って学び直せ!ってドライバーが多すぎ。
煽り行為だけをクローズアップするんじゃなく、その前に何があったのかを可視化して検討すべきだね。
またまた出てきた煽られる方も悪い議論。違反だろうが煽る側が煽らなければ良いだけのハナシ。いじめ議論と同じでいじめられる方にも問題ありと言っているのと同じなのなぁ。この記事読んで「こいつは法律違反だから、煽ってもいいよな」と勘違いする人は必ず出てくる。違反だろうが煽る側が相手のその行為に復讐したい気持ちを抑える。ドライバーは常に安全運転って免許取得者にとってどんな法律より先にくる基礎的な事。
煽られる方が悪いとは誰も言ってないのですよ。あくまで、煽り運転をするような輩に目をつけられやすい運転をしないほうが安全だと言っているに過ぎない。毎度、そこを勘違いして正義面した的はずれなコメントが沸きますね。いじめ問題とは全く違う
一般人さんのような人もいて良かった。
ここの一部コメントで目に余る話逸らしに、これほどなのかと絶望しかけていました。
皆さん外出する時には鍵かけますよね?何故でしょうか?
泥棒は犯罪でやる方が悪いのだから鍵なんかかけなくていいんじゃないですか?
煽られ防止も同じことで煽る方が悪くても煽られないように気をつけましょうってだけなんですよね