カスタムやチューニングの領域を超えて、メーカーのクルマを別物に仕立てるチューナーが存在している。その代表的存在がブラバスだろう。常に世界から注目を集めるこのブラバスが、今度はSLをシューティングブレーク化したという。果たしてその信じられない内容とは?
文:古賀貴司(自動車王国) 情報元:BRABUS
【画像ギャラリー】よくみるとSLの雰囲気あるけど、こりゃスゴい!! 内装も二度見レベルのデキ(6枚)画像ギャラリー攻撃的なグリーンと名付けられたシューティングブレーク
メルセデス・ベンツAMGのSLが、シューティングブレークに変身したらどうなるか。その答えを、ドイツの鬼才チューナー「ブラバス」が鮮烈な形で示した。その名は「ロケットGTS」。
ボディ全体をグリーンに色付けされたむき出しのカーボンファイバーで包み、次世代のハイパーGTシューティングブレークとして仕立て上げた一台だ。
BRABUS軽量かつ高強度のカーボンはオートクレーブで精密に成形され、ペイントではなくカーボン素材そのものが発するグリーンの艶が圧倒的な存在感を放つ。
当該モデルは、その強烈なグリーン内外装から「ミーン・グリーン」と呼ばれている。日本語に訳すなら“攻撃的なグリーン”である。
重量増を物ともしない1820Nmという数字
ベースとなるのはプラグインハイブリッドモデル「メルセデスAMG SL63S Eパフォーマンス」。
ノーマル状態でもすでに最高出力805馬力/最大トルク1,420Nmを誇るが、ブラバスはそこからさらに別次元へと引き上げた。
ベースの4.0リッターV8ツインターボは排気量を4.5リッターまで拡大し、専用ターボや追加ECUを組み合わせた「ブラバス1000」エンジンへと昇華させている。
電気モーターとの組み合わせによるシステム合計出力は1,000馬力に達し、最大トルクは1,820Nmという驚異的な数字を叩き出す。ただし駆動系保護のため最大トルクは電子制御で1,620Nmに制限されているそうだ。0-100km/h加速はわずか2.6秒、最高速度は317km/hに達する。
シューティングブレーク化すると重量増は免れないが、SL63S Eパフォーマンスより0.2秒速いタイムとなっている。
約2億円という販売価格をユーザーはどう評価する?
もちろん、迫力はスペックだけではない。張り出したフェンダー、フル機能のエアロパーツ、そして巨大なリアディフューザーがダウンフォースへのこだわりを主張する。
リアには4本のチタン製テールパイプを囲むカーボンディフューザー、リアハッチスポイラー、ダックテールスポイラーが組み合わさり、圧倒的なパフォーマンスを予感させる。
ホイールはフロント21インチ、リア22インチのブラバス「モノブロックP プラチナエディション」鍛造ホイールで、カーボン製エアロブレードがブレーキ冷却を担う。
室内は外装と同じく徹底したグリーンの世界で統一されている。
シートからヘッドライナー、ピラーに至るまでグリーンのレザーとアルカンターラが覆い尽くし、“ブラバス・シェル”(貝殻模様)キルティングと精緻なステッチで仕上げられた。
フロアとラゲッジルームまで同じレザーで包まれ、シートには「ダブルB」エンボスが刻まれたほか、シートのヒーター・ベンチレーション、最新テクノロジーなどメルセデスのフラッグシップに期待されるすべての快適装備も備えている。
2025年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスで初公開された当該車両は、現在アメリカ・カリフォルニア州アーバインのブラバス正規ディーラーがデュポンレジストリにて実車を出品中。
価格は138万7081ドル(約2億円)と超高額だが、シューティングブレークという優雅なシルエットとスーパーカーをも凌駕する加速性能の組み合わせは、他に類を見ないだろう。
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