県外ナンバーに嫌がらせはダメ!! ナンバープレート制度の現状と課題とは

 コロナウイルスの影響で移動自粛が叫ばれるなか、徳島県では県外ナンバーのクルマへの嫌がらせ行為が発生したという徳島県知事の会見があった(徳島新聞による報道)。なかには防衛手段として「県内在住者」というステッカーを貼るドライバーもいるようだ。

 そもそも県外ナンバーとひとくくりに言っても、物流関係や医療の支援で県境をまたぐドライバーもいるはず。ナンバープレートがたとえ自分の自治体と異なっても嫌がらせ行為をすることは断じて許されない。

 そんな一連の騒動でふと疑問に思うことが、単身赴任のような期限が決まっている引っ越しを伴う場合のナンバープレート。やはり変更しなくてはいけないのでしょうか?

文:大音安弘/写真:ベストカー編集部、AdobeStock


■引っ越したら15日以内にナンバー変更を

 オーナーにとっては、愛車の一部といえるナンバープレート。近年では、ご当地ナンバーや希望ナンバー制度などの導入も有り、より愛着を感じている人も多いだろう。

 しかしながら、そのナンバープレートは、オーナーが変わらずとも、変更しなくてはならないケースがある。それは、所有者の引っ越しにより居住地が変わった場合だ。

ナンバープレートはクルマと所有者の情報を管理するもの。居住地が変更になった場合にはナンバープレートの変更も必要だ

 ナンバープレート(自動車登録番号標)は、道路運送車両法により、公道で使用されるクルマは、全て登録が義務付けられている。ナンバープレートの交付は、使用者の居住地を管轄する陸運局または軽自動車検査協会で行われる。

 登録車の場合、車庫証明が必要だが、その申請が可能な車庫については、自動車の使用の本拠の位置(個人の場合は居住地)から、直線距離で2km以内であること定められている。

 また軽自動車は、車庫証明は不用だが、登録時に使用者の住所を示す書類が必要となる。つまり居住地以外のナンバープレートを取得することはできないのだ。このため、クルマも新居住地への転入後、15日以内に登録変更を行うように、法律で定められている。

 新たなナンパ―プレートを発行してもらうべく、登録車なら車庫証明の取得後に、管轄の陸運局へ。軽自動車なら、そのまま管轄の軽自動車検査協会に出向き、登録変更の手続きを行えば、愛車の引越しはほぼ終了となる。

 この際、従来のナンバープレートは破棄され、新しい番号のナンバープレートが交付される。もし希望ナンバーを望むなら、再度、その交付手続きを行う必要がある。

・住民票を移さない場合の対応は!?

 もし単身赴任などで、現住所から住民票を移さない場合は、どうすればよいのだろうか。結論からいえば、住民票を移さなくとも、ナンバーを変更することは可能だ。

 登録車で必要となる車庫証明の申請には、本拠地を示すものとして、公共料金の領収書などが、生活を示す書類が使えるからだ(編註:例えば自宅が東京にあり夫の単身赴任先が北海道の場合、所有者は東京の住所のままで、使用者は北海道の住所で登録できる)。

 車庫証明が発行されれば、管轄の陸運局で手続きを行えば、新しいナンバーと車検証の交付を受けられる。

 また軽自動車の場合は、車庫証明が不要なので、軽自動車検査協会へ出向く。手続きには、所有者が同様ならば、新たな本拠地を証明する書類の提出は不用となる。

・法的な矛盾が感じられる現行制度

 なぜクルマの引っ越しが必要なのか。それは道路運送車両法第12条の規定により、使用者の住所が変更されたとき、15日以内の車検証の住所変更が義務づけられているからだ。

 もし住所変更を怠ると、道路運送車両法109条2項により50万円以下の罰金が処されることもある。また住民票を移さなくとも、それが「車庫飛ばし」と判断されることもあり、虚偽の保管場所を申請したとして、罰金刑が課されることも考えられるのだ。

 このように法律で定められている以上、順守しなくてはならない。さらにいえば、自動車税は、登録された都道府県の税収となるため、地域貢献としても大切なことだ。

短期の単身赴任などの場合はナンバープレートの変更は実質的にユーザーの負担になりやすい。働き方が多様になった現在、ナンバープレート制度についても転換期にあるのかもしれない(写真/ucchie79-stock.adobe.com)

 しかし、希望ナンバーや図柄入りナンバーなど新たなサービスを提供しながらも、ユーザーがやっと手にしたナンバーを、使用者が変わらない場合でも、引き継ぐことはできないことには矛盾が感じられる。

 もしナンバープレートの変更を行った場合、忘れてはならないのが、自動車保険の手続きだ。自賠責保険と任意保険共に、住所変更及びナンバー変更を行おう。

 因みに、自賠責保険は、自動車そのものと紐づけされたものなので、変更せずとも被害者に保険が適用される。しかし、任意保険については、もしもの事故の際、対応に影響することも十分に考えられるので、速やかに手続きを行おう。

 また住所が異なれば、納税通知書など自動車関連の書類が届かなくなる危険性があることもお忘れなく……。

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