長納期化による受注停止で、欲しくても買えないクルマがある。特に最近のトヨタ車に顕著なのだが、人気のメーカーとはいえ、なぜトヨタ車だけに受注停止車が偏るのだろうか? 渡辺陽一郎氏がトヨタ車受注停止の事情を解き明かす!!
※本稿は2026年4月のものです
文:渡辺陽一郎/写真:トヨタ、ダイハツ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2026年5月26日号
トヨタ独自のやむにやまれぬ事情アリ!?
トヨタの販売店では「順調に納車できる車種が減った」と言う。今のトヨタでは、納期が約6カ月に達すると受注を停止することが多い。その後は納車に専念して、4~6カ月後に受注を再開する。
この時点で納期は約2カ月に縮まるが、再び延び始める。そして6カ月に達すると受注を停止させるということを繰り返す。
トヨタが受注を止める直接の原因は、国内需要に生産が追い付かないからだ。生産が追い付かない理由として、原材料の手配が間に合わないなどの話も聞かれるが、それだけではない。
例えばノア&ヴォクシーは、姉妹車を合計すると、2025年度に1カ月平均で約1万3500台を登録した。以前からノア&ヴォクシーの生産規模は1カ月に1万6000台が上限とされ、今でも受注を止めながら、それに近い台数を生産する。
つまり生産ペースはさほど落ちていない。トヨタ車の需要が増えて、納期遅延に陥った事情もある。
この背景には他社の動向もある。今の他メーカーは軽自動車に力を入れ、2025年度は、国内で新車として売られた日産車の43%、ホンダ車の45%、三菱車の60%を軽自動車が占めた。
この影響で小型/普通車が車種を減らしたり、魅力を薄れさせたため、トヨタ車が消去法的に選ばれていると言える。
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