2026年3月、日産の高級ブランド「インフィニティ」が新型クーペSUV「QX65」を発表しました。低く構えたスタンスや流麗なファストバックスタイルは、かつてのインフィニティFXを思わせるもの。その迫力ある佇まいからは、まるでSUV版GT-Rのような雰囲気さえ感じられます。
ひと目見て「乗ってみたい!」と思わせる新型QX65のディテールをじっくり検証します。
文:吉川賢一/写真:INFINITI
【画像ギャラリー】まるでSUVのGT-R!? 低く構えたスタンスや流麗なファストバックスタイルが美しい インフィニティ新型「QX65」(20枚)画像ギャラリーGT-Rにも通じる迫力
流麗なシルエットが魅力的な新型QX65。なだらかなルーフラインからリアへ続くファストバックスタイルはまるでスポーツクーペのようで、かつて北米市場で高い人気を誇り、「SUV版GT-R」とも評されたインフィニティFXを思わせる造形。プレミアムSUVでありながらスポーツモデルのような存在感があります。
とくに印象的なのが、低く構えたスタンスとワイドなボディ表現です。ボディサイズは、全長約5042×全幅約1979×全高約1770mm、ホイールベース2900mm、最低地上高149mm。張り出したフェンダーと大径ホイールの組み合わせによって停車中でも強いエネルギーを感じさせ、他のQXシリーズとは一味違う、「高性能に見える説得力」があります。
フロントには日本の竹林をモチーフとした立体的なグリルを採用。インフィニティならではのデジタルピアノライトも象徴的です。横一文字に発光するシグネチャーライトや、航空機の垂直尾翼から着想を得たリアランプなども備え、日本発のプレミアムブランドらしい独自性を表現しています。
現在のSUV市場は成熟期に入っており、どのモデルも高い完成度を備えていますが、一方でクルマの個性が薄れつつあるという見方も。そんななかで登場したQX65は、性能や装備だけではなく、「所有する喜び」や「憧れ」を強く意識して開発されたモデルのように感じられます。
プレミアムブランドらしい上質な室内空間
インテリアもその考え方が色濃く表れています。ブラックを基調とした室内にはレッドのアクセントが配され、スポーティさと上質感を両立。左右方向に大きく広がるインパネデザインは、プレミアムブランドらしいゆとりと落ち着きがあります。
コクピットはドライバーを包み込むようなタイトな設計ですが、広いグラスエリアによって前方視界は良好。外観はクーペSUVらしい低めのフォルムながら、2.2mに近い車幅の恩恵もあり、閉塞感は感じにくいでしょう。12.3インチディスプレイを2面配置したデジタルコクピットやGoogle搭載のインフォテインメントシステムなど先進装備も充実しています。
一方で、過度な演出には頼っておらず、64色のアンビエントライトやクリプシュ製プレミアムオーディオなど豪華な装備を備えながらも、空間全体は落ち着いた雰囲気にまとめられており、乗員が長時間快適に過ごせることを重視していることが伝わってきます。ラゲッジスペースも十分に確保されており、クーペSUVらしいスタイルと実用性を両立しています。
パワートレインは、2.0L直列4気筒 VCターボエンジン「KR20DDET」を搭載。最高出力は268hp(272PS)、最大トルクは286lb-ft(388Nm)を発揮します。北米向けローグ(日本名エクストレイル)などにも搭載されている実績のあるパワーユニットで、走行状況に応じて圧縮比をリアルタイムで変化させる世界初の「可変圧縮比機構」により、力強い加速と燃費性能を両立。トランスミッションは9速ATが組み合わされます。
また、滑りやすい路面でも安定した接地感を維持する「インテリジェントAWD」や不要なノイズを抑制する「アクティブノイズキャンセレーション」などを採用するなど、プレミアムSUVとして高い完成度が追求されています。一方で、アクティブ・サウンド・エンハンスメントによって、エンジンサウンドの存在感を適度に残すなど、運転する楽しさにも配慮されています。























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