現代人の病? 「ながら」が多すぎる!
最後にもう一つ指摘しておきたい。以前出演していた『ベストモータリング』では、バトル企画内でウォッシャー液を噴射して後続車の視界を妨げる「ウォッシャー攻撃」が話題になったこともあった。もちろん演出として語られることもあるが、一般道で同じことをすれば迷惑行為以外の何物でもない。
そして現代では、それ以上に深刻なのが「ながら運転」である。ナビを操作する。スマートフォンを見る。わずか数秒の脇見でも車は数十m進んでしまう。これはイキリ運転と同じくらい危険な自己中心的行為と言える。
相手からすれば何を考えているか分からないノールック運転ほど恐ろしいものはない。スマートフォンの保持や携帯電話での通話が厳しく処罰される一方で、タバコを吸いながらの運転は違法とされていないのも合点がいかない。法制度には様々な事情がある。しかし片手運転や視線移動という危険性だけを見れば、安全運転義務という観点から議論されるべきだろう。
運転とは人格が表れる行為である。速く走ることも、大きな音を出すことも、他人を威圧することも、それは運転技術ではない。本当に上手なドライバーは同乗者に安心感を与え、周囲の交通にも気を配り、自分の存在を必要以上に主張しない。そのドライビングには品格が宿る。
公道は誰かと勝負する場所ではなく、多くの人が共有する社会空間である。そのことを忘れた瞬間、運転は技術ではなく自己満足へと堕してしまう。「これだけはやるな」の積み重ねが安全で成熟した交通社会への第一歩となるのだ。
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