2026年6月登場の日産新型キックスは、全グレードで2WDと電動4WDのe-4ORCEを選択可能。その価格差は約34万~35万円だ。雪国なら迷わず4WD……と言いたいところだが、e-4ORCEの魅力は雪道だけではない。一方、燃費や荷室では見逃せない弱点も。さて、本当に必要なのか!?
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】さすが日産のひと言!! キックスのe-4ORCEの走りがすごい(6枚)画像ギャラリーリアモーターは68ps! 街乗りでも効くe-4ORCE
価格を比べると、Xは2WDの325万9300円に対してe-4ORCEが359万9200円で、差額は33万9900円。X+とGはe-4ORCEにすると、それぞれ34万9800円高くなる。約35万円で追加されるのは、単なる“雪道脱出装置”ではない。
e-4ORCEには最高出力68ps、最大トルク140Nmのリアモーターを搭載。フロントモーターと合わせて前後の駆動力とブレーキを緻密に制御する。滑りやすい路面で発進しやすいのはもちろん、大きなカーブでも車体の動きを安定させ、雨の日の高速道路や山道でも安心感を高めてくれる。
さらに減速時には前後モーターの回生ブレーキを制御し、車体の前後方向の揺れを抑える。乗り心地がフラットになり、同乗者が酔いにくいのもポイントだ。STANDARD、SPORT、ECOに加えて、4WD専用のSNOWモードも備わる。
燃費と荷室は2WDが圧勝! 必要性は使い方次第
もちろん代償もある。XとX+のWLTCモード燃費は2WDの25.7km/Lに対して、e-4ORCEは21.5km/L。Gも23.4km/Lから20.1km/Lへ下がる。車両重量もグレードにより100~120kg増えるため、燃費優先なら2WDが明らかに有利だ。
さらに大きいのが荷室容量の差。2WDは後席使用時で476Lを確保するが、リアモーターを搭載するe-4ORCEは340L。実に136Lも減ってしまう。最低地上高はどちらも170mmで、e-4ORCEを選んだから悪路で腹下を擦りにくくなるわけでもない。
結論として、積雪地域に住む人、スキーやキャンプで山へ出かける人、雨天の高速道路を頻繁に走る人なら、約35万円を払う価値は十分にある。雪がほとんど降らず、街乗り中心で燃費と荷室を重視するなら2WDで不足なしだ。
e-4ORCEは「必要か不要か」だけで選ぶ装備ではなく、安心感と上質な走りに35万円を払えるかが判断基準。新型キックスをSUVらしくタフに使い倒すならe-4ORCE、実用性と経済性を取るなら2WDが正解だ。
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