エクストレイルNISMOの価格は541万6400円。500万円台半ばと聞けば身構えるが、その中身は赤いラインとエアロで飾っただけのスポーツ仕様ではない。専用e-4ORCE、空力、サスペンション、タイヤまで磨き上げた、家族も快適に乗れるグランドツーリングSUVなのだ。
文/写真:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】エクストレイルNISMOご自慢の足まわりがコレ! 走行ショットもカッコイイぞ!(10枚)画像ギャラリー最高出力より“曲がる気持ちよさ”を磨いたNISMO
エクストレイルNISMOは、2列5人乗りのe-4ORCE専用車。前後モーターの最高出力はフロント204PS、リア136PSで、通常のe-4ORCE車と変わらない。ピークパワーの強化版ではなく、モータートルクの使い方を変えたモデルだ。
主役はNISMO tuned e-4ORCE。後輪への駆動配分を高め、前輪をより旋回に使えるよう制御することで、アクセルを踏みながら狙ったラインをトレースしやすくした。SPORTモードでは力強いレスポンス、AUTOモードでは日常で扱いやすく伸びのある加速を狙う。
足まわりには専用スプリングと、日産車初採用となるカヤバ製Swing Valve付きショックアブソーバーを装着。SUV特有の大きなボディの動きを抑えながら、路面の細かな凹凸にはしなやかに対応する。硬いだけのスポーツサスではなく、運転手には正確さを、同乗者にはフラットな乗り心地を届ける仕立てだ。
家族を乗せて遠出できるグランドツーリングSUV
タイヤは専用開発のミシュラン パイロットスポーツEVで、サイズは255/45R20。ワイドリム化したエンケイ製20インチアルミホイールと組み合わせ、操舵応答性と接地感を高めた。ホイールにはブレーキ冷却と整流効果まで持たせている。
専用エアロも見た目だけではない。空気抵抗を悪化させず、通常車に対して揚力を29%低減。高速道路で路面へ吸い付くような安定感を狙った機能部品なのだ。
室内はブラック基調にレッドステッチを添えながら、エクストレイル本来の広さと快適性を維持。オプションのNISMO専用チューニングRECARO製スポーツシートも、優れたホールド性に加えてパワーリクライニングとシートヒーターを備える。
G e-4ORCEより46万9700円高いものの、駆動制御、足まわり、タイヤ、ホイール、空力を後付けで再現するのは難しい。絶対的な速さだけでなく、雪道から高速道路まで安心して気持ちよく走り、家族旅行にも使えることが最大の魅力。541万6400円は安くない。それでも運転好きのファミリーユーザーなら、欲しくなる理由は十分にある。
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