アメリカでは自動運転レベル4での商業運行が続々と実現している自動運転タクシー。法整備は完全に後手に回ってしまっているが、そんななか、テスラがついに商業運行でのレベル4を実現。遅れている法整備のスピードアップに繋がるか!?
※本稿は2026年7月のものです
文:角田伸幸/写真:テスラ ほか
初出:『ベストカー』2026年8月10日号
テスラが商業運行でレベル4実現! 乗用車の自動運転も近い?
テスラがついに「レベル4」を名乗った。といっても、市販のモデル3やモデルYが明日から完全自動運転になる、という話ではない。対象は同社が実用化を狙うロボタクシー向け車両で、場所も米テキサス州に限られる。
それでも、長く「運転支援」のレベル2として扱われてきたFSD(フルセルフドライビング)が、商業運行の土俵で初めてレベル4を名乗った意味は大きい。ロボタクシーで先を行くウェイモやアマゾン(ズークス)に並んだわけだ。
改めてレベル4とは、決められた条件の範囲内なら人間が操作しなくても走れる自動運転を指す。ドライバーが「そろそろ代わってくれ」と呼び戻されるのではなく、システム側が責任を持って走り、安全に止まる。クルマ好きなら、いよいよ来たか! と身を乗り出したくなる響きである。
さて、ロボタクシーがレベル4で走れるなら、普通の自家用車にもすぐ載るのでは? と思いたくなるが、ここからがややこしい。技術的には時間の問題に見えるが、制度のほうがまだ追いついていないのだ。
世界を見渡しても、自家用車のレベル4を正面から想定したルールは整備途上。国連もようやく自動運転システムの安全基準づくりを進めている段階だ。
つまり今回は、技術が一歩先に出て、法律が後ろから全力で追いかけている構図。アメリカには「テンソル」という、自家用車のレベル4自動運転を目指す新興企業も存在するだけに、法整備は待ったなしだ。
テスラのレベル4宣言は、ロボタクシー競争の号砲であると同時に、「そのクルマ、誰が責任を持つのか」という大問題を、いよいよ現実の道路へ引っ張り出したと言えそうだ。
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