NAからNDへ続く「身体で運転を感じる楽しさ」
筆者は以前、初代NA型と現行ND型を同じ場所で乗り比べたことがあります。
NA型は小さく低いボディに1.6Lエンジンと5速MTを組み合わせ、手の内にすべてが収まるフィーリングでした。エンジンのサウンドや振動、ステアリングから伝わる路面の感触、アクセルやステアリング操作に対するクルマの反応など、運転に必要な情報を身体で感じながら走らせる、まさにクルマと対話するようなモデルでした。
ND型は安全性能や環境性能も大幅に進化していますが、それでもステアリングを切り、アクセルを踏み、エンジンを回していくと、クルマから得られる感覚には、初代モデルから脈々と受け継がれてきたものがあるように感じました。
なかでも格別に楽しいのが、ソフトトップを開けてトンネルを走ったときです。アクセルを踏み込むと、排気音が壁面に反響し、それがオープンエアの車内へ飛び込んでくる。絶対的な速度は高くなくても、加速フィールと排気音を全身で楽しめる。これぞロードスターならではのドライビングプレジャーです。
今回、ソフトトップに標準装備となったISEが届けるのは、この排気音ではなく吸気音です。アクセル操作に呼応する吸気の原音を車内へ伝えるもので、トンネルのような場所でなくても、エンジンの反応を音として楽しめることが期待できます。
車外騒音規制が厳しくなるなか、大型サイレンサーや静音タイヤを採用しながら、ドライバーへ届ける音にも手を加えた今回のロードスター。どのような「走る音」を聞かせてくれるのか、NA型とND型でロードスターの「音の楽しさ」を知っているだけに、実際にステアリングを握って確かめたいところです。
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