一般道でも非着用時の致死率は2.8倍!! 損害賠償にも影響
警察庁の統計によると、2021年から2025年までの後席同乗中の死傷者に占める死者の割合は、シートベルト着用時と比べ、非着用時には一般道で約2.8倍、高速道路で約13.9倍に上ります。
シートベルトを着用していない状態で事故に遭うと、衝突の衝撃によって車内で全身を強打する可能性があります。その衝撃はすさまじく、警察庁の資料では、時速60km で進んでいるクルマが壁等に激突した場合、高さ14mのビルから落ちるのと同じ衝撃を受けるとされています。
車外へ放出される危険もあります。車外へ投げ出されれば、アスファルトに身体を強く打ち付けたり、後続車にはねられたりして、命を落とすおそれも。さらに、後席乗員が前方へ投げ出されることで、前席の乗員に大きな力を加えるおそれもあります。
これは一般道でも同じ。もちろん速度域が下がることで衝突時に受ける力も小さくなりますが、一般道でも正面衝突や側面衝突、車両の横転などによって大きな衝撃を受ける可能性は十分にあります。
事故後の損害賠償にも影響することがあります。警察庁は、高速道路を走行中の車両が追突され、後席同乗者が車外へ投げ出されて頭部外傷を負った事故において、シートベルトの非着用が損害の拡大に影響したとして、同乗者の損害について10%の過失相殺が認められた事例を紹介しています。追突された側の同乗者であっても、シートベルトを着用していなかったことを理由に、受け取れる損害賠償額が減額される場合があるのです。
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近年のクルマには、シートベルトの着用状況を表示や警告音で運転者に知らせる「シートベルトリマインダー」が備わっています。乗車定員10人未満の乗用車などでは、2020年9月1日以降の新型車から、警報の対象が後席を含む全席へ拡大されました。
警報の作動条件は前席と後席で異なり、前席では、走行中にシートベルトを着用していないと表示と警告音で知らせるのに対し、後席について保安基準で定められているのは、走行中に着用していたベルトを外した場合に表示と警告音で知らせる仕組みで、始動時から着用していない場合に警告音が鳴るかどうかは、車種によって異なりますが、運転者が後席の非着用に気づき、着用を促しやすくなっています。
ただ、後席を含む全席への装備が義務化されてからまだ6年。街中を走るすべてのクルマにこうした装置が備わっているわけではありません。運転者はメーター内の表示だけに頼らず、発進前に後席を含む全員がシートベルトを着用していることを確かめる必要があります。
シートベルトを正しく機能させるには、腰ベルトを腹部ではなく骨盤の低い位置にかけ、肩ベルトにねじれやたるみがない状態で着用する必要があります。また、6歳以上であっても、身体が小さく車両のシートベルトを適切な位置にかけられない子どもには、体格に合ったチャイルドシートやジュニアシートを使用することが大切です。
一般道でも高速道路等でも、クルマに乗ったら全員がシートベルトを締める。点数の有無に左右されず、毎回の習慣にしたいところです。
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