ヤリスクロス&ハリアーで盤石!? 国産他社に勝ち目はあるか?

小型SUVのライズ&ヤリスクロスを脅かすライバルの実力は?

新型ヤリスクロスは8月31日に発表し、9月上旬発売する
新型ヤリスクロスは8月31日に発表し、9月上旬発売する

 コンパクトサイズから見ていくと、シティ派のヤリスクロス(価格は2WD・Zのノーマルエンジン:221万円/ハイブリッド:258万4000円)に挑むのは、日産 キックスとホンダ ヴェゼルだ。

2020年6月に発売開始したキックス
2020年6月に発売開始したキックス

 ヤリスクロスは、ライバル2車に比べると全長が100~150mm短く、後席と荷室も狭い。その代わり走りが軽快で、WLTCモード燃費は2WDで見るとノーマルエンジンが19.4km/L、ハイブリッドは31.1km/Lと優秀だ。

 価格はライバル2車の同等グレードに比べて15~20万円安い。従って後席と荷室の広さを重視しない場合、ヤリスクロスは楽しく使えて維持費や価格は割安だ。

ヤリスクロスの荷室は、ヤリスと比較すると広めに設計されている
ヤリスクロスの荷室は、ヤリスと比較すると広めに設計されている

 また5ドアハッチバックのヤリスに比べると、荷室が広がって外観の存在感も強まり、パーキングブレーキの電動化など装備も充実させて、価格上昇を17万円程度に収める。

 一般的にエンジンやプラットフォームを共通化したSUVの価格は、5ドアハッチバックに比べて30万~40万円高いから、ヤリスクロスはベース車と比べても買い得だ。

ライズ(2WD Z:206万円)
ライズ(2WD Z:206万円)

 コンパクトなラフロード派のライズ(2WD・Z:206万円)は、全長が4m以下で5ナンバーサイズに収まるSUVだ。エンジンは直列3気筒1Lターボを搭載することもあり、価格はヤリスクロスよりも安い。

 ライバル車も大幅に限られ、売れ行きは絶好調だ。2020年1~6月の小型/普通車販売ランキングでは1位になった。

ライズと同程度のサイズではクロスビーがあげられ、軽SUVであるハスラーと似ているデザイン
ライズと同程度のサイズではクロスビーがあげられ、軽SUVであるハスラーと似ているデザイン

 ライズと同程度のサイズで5ドアボディのSUVでは、スズキクロスビーが挙げられる。フロントマスクは軽自動車でSUVのハスラーに似ており、空間効率を重視したクルマ造りも同様だ。

 クロスビーの後席は、ライズに比べて圧倒的に広く、ファミリー指向も強い。

 その代わりライズの外観は、コンパクトでもSUVの典型的なパターンだ。運転しやすくて経済的なSUVが欲しいならライズ、実用的なハイトワゴンにSUVのカッコ良さを加えたいならクロスビーという選択が成り立つ。

ミドルクラスではC-HRはXVやCX-30と競合

C-HR(2WD G-T:271万5000円/ハイブリッドG:304万5000円)
C-HR(2WD G-T:271万5000円/ハイブリッドG:304万5000円)

 ミドルサイズでシティ派のC-HR(価格は2WDでノーマルエンジンのG-T:271万5000円/ハイブリッドG:304万5000円)のライバル車は、全長が4.4m前後のSUVだ。マツダCX-30とスバルXVが該当する。

 C-HRはライバル2車に比べると、鋭角的な外観に特徴がある。後方視界は劣悪だが、遠方から見てもC-HRと即座に認識される。後席と荷室は、CX-30を含めてあまり広くない(XVの後席は広い)。

 C-HRの1.2Lターボと1.8Lハイブリッドは、動力性能は平均的だが、走行安定性と乗り心地のバランスは優れている。シティ派ながら、足まわりはSUVらしく柔軟に伸縮する。

XVはインプレッサスポーツをベースにしたSUVで、ありがちな腰高感を感じない
XVはインプレッサスポーツをベースにしたSUVで、ありがちな腰高感を感じない

 XVはインプレッサスポーツをベースにしたSUVだから、柔軟な印象は乏しいが、200mmの最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)を確保しながら走行安定性も良好だ。SUVにありがちな腰高感を意識させない。

SKYACTIV-Xを搭載するマツダCX-30
SKYACTIV-Xを搭載するマツダCX-30

 CX-30はエンジンに特徴があり、クリーンディーゼルターボや火花点火制御圧縮着火方式のSKYACTIV-Xを搭載する。後者は価格が320万円以上と高いが、運転感覚は良好だ。

次ページは : 新しいRAV4&ハリアーは競争力も高い

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

あのトヨタスターレットが再び公道に舞い降りる!? 日産×ホンダ協業分析など新社会人も楽しめるゾ「ベストカー5月10日号」

トヨタの韋駄天が覚醒する! 6代目NEWスターレットのSCOOP情報をはじめ、BC的らしく高級車を大解剖。さらに日産・ホンダの協業分析、そして日向坂46の富田鈴花さんがベストカーに登場! 新社会人もベテランビジネスマンまで、誰もが楽しめるベストカー5月10日号、好評発売中!