うっかり操作でクルマの寿命を縮めるべからず!! 絶対にしてはいけないNG運転

NG行為2:エンジン始動直後の急発進、急加速

最新式とはいえ、クルマはやっぱり機械。その日の最初の走行では、エンジンスタート直後の急発進、急加速はNG行為
最新式とはいえ、クルマはやっぱり機械。その日の最初の走行では、エンジンスタート直後の急発進、急加速はNG行為

 駐車関連でのNG行為はまだまだある。駐車場から毎日発進する時に気を付けたいNG行為は、その日の最初の走行だ。

 特に国産車は、燃費を追求するだけでなく、発進加速の良さも配慮されている。それは出足が悪いとドライバーからのクレームにつながり、そのメーカーの車種を乗り継いでもらえないことになるからだ。

 だから今のドライバーの多くは速度コントロールが苦手で、低速で走ることができていない。スーパーやショッピングモールで徐行ができないドライバーが多いのは、そうした悪循環も影響しているのだろう。

 そうした正しい知識を教えられていないドライバーがする可能性がある行為のなかでNG行為として挙げたいのは、エンジンを始動した直後に通常走行に入り、何の疑いもなく加速してしまう、そんな運転操作だ。

 エンジンを掛けた直後はしばらくアイドリングしてエンジン内部を暖める「暖機運転」は必要ないと言われている。

 それは燃費や環境への影響を考えたもので、機械としてはできれば行なった方がいいものだ。

 したがって、エンジン始動直後はアイドリングで待つのではなく、燃料の残量やシートポジションの確認、シートベルトのたるみ除去などを行なった後はゆっくりと発進して、走行しながらパワートレーンを暖める「暖気走行」を数分(冬季の寒冷地であれば十数分)は行なうと、負担はグッと少なくなる。

 エンジン始動直後に急加速などを行なうと、エンジン内部、変速機内部の潤滑&油圧不良で不具合を誘発することになると覚えておこう。

NG行為3:セルを回しながらのシフト操作

早く出発したいため、セルモーターを回しながらシフト操作を行う行為はNG
早く出発したいため、セルモーターを回しながらシフト操作を行う行為はNG

 これは実際に整備工場で聞いたトラブル事例の一つ。せっかちなドライバーが起こしたトラブルの原因だ。

 クルマを発進させる際には、まず、イグニションキーを回してセルモーターを回す。または、プッシュ式エンジンスターターボタンを押してエンジンを始動させ、ブレーキを踏んだままDレンジにシフトしてパーキングブレーキを解除してアクセルを踏んで発進させるのが通常の手順。

 しかし、「セルモーターを回している間にシフトすれば、時短になって便利」とばかりに実行してしまったせっかちなドライバーもいるのだ。

 構造上、PかNレンジの時にしかセルモーターは回らないようになっているが、セルモーターに電流を供給しながらシフトしてしまうと、タイミングさえ良ければエンジンは始動するだろうが、セレクターレバーのスイッチには過電流が流れて壊れてしまうことがある(車種により異なる)。

 エンジン始動時や発進時は安全確認なども行なうため、余裕をもって操作することが必要だ。

NG行為4:駐車時”車止め”にタイヤを強く当てて停める

ついついやってしまいがちな、”車止め”に強く当てて停めてしまう行為。特に前向き駐車は要注意(写真:Adobe Stock@xiaosan)
ついついやってしまいがちな、”車止め”に強く当てて停めてしまう行為。特に前向き駐車は要注意(写真:Adobe Stock@xiaosan)

 駐車場にクルマを停める際、タイヤを”車止め”に当てて停止することで、クルマのはみ出しを抑えているドライバーは多い。これ自体は良いことなのだが、この”車止め”にタイヤを強く当てることは避けるべきだ。

 特にフロントタイヤを強く当ててしまうとトー角(クルマを上から見た時の前輪の直進時の角度)が狂い、直進時のステアリングのセンターが狂う原因にもなる。

 ”車止め”に強めに当てる習慣がついてしまうと、”車止め”を乗り越えてしまうトラブルを起こすこともある。

 最近は軽自動車でタイヤハイトの薄いクルマが増えているから、このあたりの車種は特に気を付けたいNG行為だ。

次ページは : NG行為5:エンジンオイル管理の手抜き

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